【FIFAワールドカップカタール2022】決勝トーナメントに突入! メッシ、エムバペら各国のスター選手の躍動と好勝負に期待

「FIFAワールドカップカタール2022」は14日目の12月3日、いよいよノックアウト方式の決勝トーナメントに突入。グループリーグを勝ち抜いた16チームが、頂点を目指して激闘を繰り広げる。

最初に行われるのは、オランダ×アメリカ。オランダはグループAを2勝1分けで1位通過し、アメリカは2試合連続で引き分けた後、第3戦に勝ち、グループBを2位通過した。ともに負けなしだが、戦力ではオランダが一歩リードか。DFのフィルジル・ファン・ダイク(リバプール/イングランド)を軸にした守備は安定感があり、攻撃陣では3試合連続得点中のFWのコーディ・ガクポ(PSV/オランダ)が存在感を放っている。ただ、グループリーグのエクアドル戦は前半6分に先制した後は圧倒され、ペースを奪い返すことができず、もろさを見せた。アメリカは開催国(カナダ・メキシコとの3カ国共同開催)として迎える次回大会を見据えた若いチーム。強豪・イングランドにもゴールを許さず、細かいパス回しとサイド攻撃で再三チャンスを作り出していた。勢いに乗ってオランダを守勢に回す可能性は十分ある。

第2試合はアルゼンチン×オーストラリア。アルゼンチンは初戦でサウジアラビアに逆転負けを喫したが、メキシコ、ポーランドをいずれも2-0で破り、グループCを1位通過した。FWのリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン/フランス)がメキシコ戦で強烈なミドルシュートを決め、エースに引っ張られて若手も活躍。調子は上向きだ。対するオーストラリアはフランスに4-1で完敗した後、堅守からのカウンターで2試合連続1-0で勝利。グループD2位を確保した。これまでの試合内容から、アルゼンチンが攻め、オーストラリアが守ってチャンスをうかがう展開が予想される。アルゼンチン優位だが、攻めても得点できず焦り始めると勝負の行方は混沌としてくる。オーストラリアは長身DFのハリー・サウター(ストーク/イングランド)らがゴール前の壁であり続けられるかが鍵になる。

翌12月4日の第1試合は、グループA1位・フランスとB2位・ポーランドが対戦する。フランスはグループリーグ第3戦でチュニジアに敗戦。既にトーナメント進出を決めていたこともあり、スタメンを大幅に変更したが、うまく機能せず。大会連覇に向けてやや不安を残す内容だった。一方のポーランドは、第2戦のサウジアラビア戦で大黒柱のFWのロベルト・レバンドフスキ(バルセロナ/スペイン)が待望のW杯初ゴールを挙げたのは好材料だが、第3戦ではアルゼンチンに試合を支配され、0-2で完敗した。今回の試合もフランスに押し込まれる時間が長くなりそう。なんとかいい形でレバンドフスキにつなぎたいところだ。フランスとしてはそうさせないように、早めに先制点を決め、ペースを握りたい。ここまで3ゴールのキリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン/フランス)の爆発はあるか。

第2試合はグループB1位・イングランドとA2位・セネガルが激突する。イングランドはグループリーグ3戦合計で9ゴールを決めるなど攻撃陣が躍動。MFジュード・ベリンガム(ドルトムント/ドイツ)、FWブカヨ・サカ(アーセナル/イングランド)ら期待の若手が得点を挙げ、エースFWのハリー・ケイン(トッテナム/イングランド)も効果的なプレーでチャンスを演出している。今回の試合でも、彼らが躍動するだろう。セネガルは勝利が必要だったグループリーグ第3戦で、FWのイスマイラ・サール(ワトフォード/イングランド)らの鋭い突破でチャンスを演出。第1戦のオランダ戦でも、終盤に連続失点したが、内容はほぼ互角に渡り合った。好勝負が期待される。

文/佐藤新

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