ローンの組み方には気を付けよう! FPがローンと収入のバランスについて徹底解説

住宅ローンについて

株式会社キュービック(東京都新宿区)が2022年6月に300人のローン経験者を対象に「目的別ローンに対する意識調査」をしたところ、さまざまなローンのなかで住宅ローンの利用者が一番多いことが分かりました。人生三大支出(住宅、教育、老後)のひとつである住宅は、多くの方がローンを組んで家を買うと思われます。

住宅ローンのメリット・デメリット

住宅ローンのメリット・デメリットについて、紹介していきます。まずは、住宅ローンのメリットは以下のとおりです。

__●高額な住宅を購入できる
●団体信用生命保険でリスクを回避
●住宅ローン控除による減税
●資金を手元に残すことができる
●老後資金や教育資金を貯めながらローン返済できる__

一方、デメリットは以下のとおりです。

__●契約時など、諸費用を負担する必要がある
●審査を通過しないと融資が受けられない
●利息や金利上昇により総返済額が大きくなる
●収入の減少で家計を圧迫__

住宅ローンと収入のいいバランスとは

上記で紹介したデメリットにもあるように、住宅ローンを組めても、金利上昇や収入の減少などでローンの返済が苦しくなる事態はいつでも起こる可能性があります。不測の事態に備えて返済プランはしっかり練ることが必要です。

以下で、住宅ローンを借り過ぎていないかを判断する目安のひとつ、「返済比率」について解説していきます。

住宅ローンの返済比率とは

返済比率とは、年収に占める年間返済額の割合のことで、金融機関によって見方は若干変わりますが、年収の20〜25%程度が目安とされています。返済負担率ともいわれ、返済比率を式で表すと以下のようになります。

<返済比率=年間返済額÷額面年収>
この計算で用いる年収は「手取り」ではなく、「額面年収」になります。

住宅ローンでいくら返済するのか

返済比率が高いほど借入できる金額も増えますが、家計の負担も増大するので、理想的な返済比率としては20%以内に設定するのがいいでしょう。

例えば、額面年収700万円の人が20%の返済比率とすると、年間返済額は140万円(=700万円×20%)となります。月で計算すると、140万円÷12=毎月11万6700円くらいの返済となります。

額面年収と手取りの差は、扶養家族や保険などで変わりますが、大まかにいうと額面から20〜25%くらいマイナスした数字が手取りとなるイメージです。例えば、額面年収700万円で手取り年収560万円と考えた場合、手取り年収に対しての割合は、25%〔=140万円(年間返済額)÷560万円(手取り年収)〕程度となります。

また、ここでいう手取りとは、ボーナスも含めた金額です。例えば、手取り年収560万円の人が、手取りボーナス100万円もらっていたとすると、ボーナスを除いた手取りは460万円です。もし、住宅ローンを組んだ後にボーナスが丸々なくなると、手取り460万円で年間140万円を返済することになります。

つまり、年間返済額140万円を、ボーナスを除く手取り年収460万円で割ると、約30%となり、毎月の手取りのなかから3分の1程度のお金が住宅ローンの返済額となるイメージです。

一般的に、住居費は手取りの3分の1程度が妥当といわれています。返済比率が20%以内であれば、ちょうど住宅ローンを手取り年収の3分の1程度におさめられるでしょう。

国土交通省住宅局の「令和3年度住宅市場動向調査報告書」(2020年4月~2021年3月に住み替え・建て替え・リフォームを行った全国約2500人対象)でも、土地を購入した新築所帯の自己資金比率は23.5%となっており、 年収の20〜25%でおさえられているのが分かります。

図表1

出典:国土交通省住宅局 令和3年度住宅市場動向調査報告書

まとめ

住宅ローンのメリット・デメリットと返済率について解説しました。もし、お勤めの会社が大企業であったり、または公務員であったりすると、金融機関によっては、返済比率40%程度まで承認されることもあります。

ただし、金融機関が承認してくれる融資額はあくまでも「借りられるお金」であって、「返せるお金」ではありません。生活費の確保、将来に備えての教育資金・老後資金のためにも、月々の支払いは余裕をもたせるようにしましょう。

出典

株式会社キュービック 「目的別ローンに対する意識調査」
国土交通省住宅局 令和3年度住宅市場動向調査報告書
国土交通省 令和3年度 住宅経済関連データ

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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