今年の冬は、新型コロナとインフルの同時流行に警戒。早めの早めの予防策を

 夏以降は少し落ち着きを見せかけていた新型コロナウイルスの感染状況だが、10月の中頃からまた上昇傾向に向かっており、これから本格的な冬を迎えるにあたって、インフルエンザとの同時流行も懸念されている。厚生労働省では、今夏を上回る感染拡大が生じる可能性があると指摘しており、各家庭や個人においても注意が必要だ。

 相変わらずのマスク生活ではあるものの、休日ともなると街や観光地は多くの人出で混雑していたり、海外からの渡航制限なども緩和されたりと、すでにアフター・コロナのムードが漂い始めているため、油断している人も多いのではないだろうか。また、逆にこのような状況に不安を感じている人も多いだろう。とくに子どもや高齢者のいる家庭では不安が拡大しているようだ。

 厚生労働省では、各機関やホームページ上などにおいて、重症化リスク・疾患等に応じた受療行動フローを示しした上で、新型コロナの発熱外来の強化と治療薬の供給、インフル等により受診を希望する患者の診療体制の強化、健康フォローアップセンターの拡充と自己検査キットの確保、入院治療が必要な患者への対応の強化等の備えを進めるとともに、国民への情報提供と重症化リスク等に応じた外来受診・療養への協力の呼びかけなどの対策を進めており、関係する団体・学会、経済団体、国・地方の行政機関等と連携しながら取り組んでいくために「新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォース」を立ち上げている。

 しかし、政府や関係機関がどんな対策を講じたとしても、最終的には個人の防疫意識が最も重要な対策となる。コロナワクチンの接種やインフルエンザの予防接種なども大事だが、手洗い、うがいなども引き続き徹底して、予防に努める必要がある。また、手洗い、うがい、マスクだけでなく、普段から免疫を高めるように努めることも大事だ。

 免疫には、細菌やウイルスが粘膜からカラダの中へ入るのを防ぐ「粘膜免疫」と、入ってしまったときに撃退する「全身免疫」があるが、大塚製薬によるとLactiplantibacillus pentosus ONRICb0240といわれる乳酸菌には、目、鼻、口などの粘膜の免疫グロブリンIgA の分泌を促進する働きがあり、これにより免疫が高まり、インフルエンザなどの予防効果が期待できるという研究結果を発表している。

 また、山田養蜂場の研究によると、ブラジル産プロポリスの飲用は、風邪の治りを早めたり、体のだるさを軽減させたりするのに役立つ可能性が示されたという。フラボノイドなどの有効成分を多く含むプロポリスの摂取によって免疫を高めることができれば、新型コロナやインフルエンザ、その他さまざまな病気や感染症のリスクも軽減されるだろう。とくに罹りやすく、治りにくく、重症化しやすいといわれる高齢者は、免疫が低下していることも大きな原因の一つと考えられる。日常的なプロポリスの飲用でリスクが軽減されるのなら、試してみる価値は大きいだろう。

 気象庁の予想では、今シーズンの冬は平年より寒く日本海側では雪も多くなるそうだ。早めの対策で、元気な年末年始を過ごしたいものだ。(編集担当:藤原伊織)

厚生労働省では、各機関やホームページ上などにおいて、重症化リスク・疾患等に応じた受療行動フローを示している

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