10日、浦上天主堂でコンサート テノール歌手・大瀧賢一郎(東京)

「音楽で世の中のためになることをしたい」と語る大瀧賢一郎=長崎新聞社

 東京在住のテノール歌手、大瀧賢一郎(55)が12月10日、長崎市本尾町の浦上天主堂でクリスマスチャリティーコンサート「ミュージック・フォー・ホープ長崎浦上」を開く。聖歌隊の子どもたちとも共演。今後毎年12月に、受け入れ先の教会で奉仕活動を考えており「まず長崎から始めたい」と意気込む。
 岡山県出身。国立音楽大声楽科卒、二期会テノール正会員。1995年から約3年間オペラ留学したイタリアで、盲目のテノール歌手、アンドレア・ボチェッリの歌声と、慈善活動などで人に希望を与える彼の生き方に感銘を受けた。「(ボチェッリは)道しるべのような存在」と話す。
 歌う曲目は聖歌やクリスマスの名曲など計十数曲。作曲家の異なる三つの「アヴェ・マリア」など力強くも繊細な歌声を披露する。「サンタが街にやってくる」を含む3曲は浦上教会学校聖歌隊の子どもたち十数人とのジョイント。「私のような無名の音楽家でも、できる範囲で世の中のためになることをしたい」と語った。
 幼少期、岡山でカトリック系の学校で教育を受けて育った大滝。誕生日が8月9日ということもあり、以前から長崎との不思議な縁を感じていたという。12月のチャリティーコンサートは長崎の後、広島の教会などでも予定している。午後5時開演。入場無料。問い合わせはメールで実行委(ken.otakiinfo@gmail.com)へ。

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