2日にグループステージの全試合が終わったFIFAワールドカップ・カタール2022。
今回は、ここまでですでに大会を去ることになってしまったスーパースターのベストイレブンをご紹介しよう。普通にやったらドイツとベルギーばかりになるが、そこはバランスを見て選出した。
GK:ティボー・クルトワ
代表:ベルギー
クラブ:レアル・マドリー
ゴールキーパーを選ぶとしたらマヌエル・ノイアーかケイロル・ナバスか、あるいはティボー・クルトワか、カスパー・シュマイケルか…になるのは間違いないだろう。
今回の大会でも決してクルトワ自身が悪かったとは言い難いが、モロッコ戦では2失点。そしてとにかく大会3試合で1ゴールしか取れないのでは…フラストレーションが溜まっただろう。
右SB:ヨシュア・キミッヒ
代表:ドイツ
クラブ:バイエルン・ミュンヘン
今回の大会はまさにヨシュア・キミッヒの大会になるという予想もあった。実際に3試合全てで起用され、ボランチと右サイドバックの両方でプレーしたものの、チームはなんとグループ敗退に。
27歳と年齢的にもピークの状態で迎えたが、なんと2大会連続でワールドカップの決勝トーナメント進出に失敗。つくづく縁がない…。
CB:アントニオ・リュディガー
代表:ドイツ
クラブ:レアル・マドリー
ドイツとベルギーばかりにはしないと考えてはいたが、やはりセンターバックにリュディガーの名前を入れないわけにもいかないだろう。レアル・マドリーに今季移籍して再ブレイクし、絶好調の状況だった。
ただこの大会で絶好調だったのは浅野拓磨を挑発するように腿上げ走りをしたところまでだった。その試合で逆転を許し、大会を通じて5失点。ドイツらしくない結果となった。
CB:アンドレアス・クリステンセン
代表:デンマーク
クラブ:バルセロナ
通常であればズーレあたりを選ぶべきかもしれないが、リュディガーと同じドイツなので遠慮してアンドレアス・クリステンセンを選出した。
デンマーク代表は今大会もしかしたら最も「期待外れ」だったチームかもしれない。いつも大舞台では面白い戦いを見せてくれたはずだが、全く印象なく「無風」のままで大会を去っていった。
左SB:アルフォンソ・デイヴィス
代表:カナダ
クラブ:バイエルン・ミュンヘン
若くしてアメリカでストライカーとして台頭したアルフォンソ・デイヴィス。バイエルン・ミュンヘンでサイドバックにコンバートされてブレイクした一方、カナダ代表ではアタッカーとしてチームを支える。
もちろんカナダがワールドカップのグループステージを勝ち抜くと思っていた人はほとんどいないだろうが、しかし思った以上に健闘したことも事実。彼の活躍はおそらく自国開催の4年後に見られるはず。
DMF:フェデリコ・バルベルデ
代表:ウルグアイ
クラブ:レアル・マドリー
ウルグアイの中盤はデ・アラスカエタやペリストリ、ベンタンクール、さらにこのフェデリコ・バルベルデと力を見せた。しかしながら、カバーニ&スアレスの衰えとヌニェスの不調は明らかだった。
ガーナ戦で見せたキャノン砲のような強烈シュートは本当に見事だった。4年後にこの中盤のメンバーがどうなっているのか、楽しみでしかない。
DMF:ケヴィン・デ・ブライネ
代表:ベルギー
クラブ:マンチェスター・シティ
今世界で最も優れたMFといえば、ケヴィン・デ・ブライネの名前を上げる人は多いだろう。その圧倒的な視野と正確なパス、しかも自分でゴールも奪える万能性、フィジカル能力にも長けたパーフェクトプレーヤー。しかしそれでもベルギーの凋落を止めることはできなかった。
3試合全てでフル出場しながらまさかのノーゴールノーアシスト。31歳なのでもしかしたらこれが最後のワールドカップになるかも…だとしたらとても残念なことだ。
AMF:クリスティアン・エリクセン
代表:デンマーク
クラブ:マンチェスター・ユナイテッド
EURO2020で心臓発作を起こしたあと、奇跡的な復活を遂げたエリクセン。デンマーク代表もかなり期待を寄せられていたものの、まさかのノーインパクトだった。試合内容も大会で最も退屈なチームだったといえる。
そのなかでエリクセンも注目されながら全くいいところがなく、何も言及できるようなことがない。オーストラリア戦で渡されたメモを捨て、それを相手チームに拾わせてしまったという場面だけが話題になった。
AMF:ギャレス・ベイル
代表:ウェールズ
クラブ:ロサンゼルスFC
33歳のギャレス・ベイル。これまで「レアル・マドリーでは全くダメだが、ウェールズ代表に行くと人が変わる」と言われていたが…ロサンゼルスFC移籍で出場機会を得ていたら、代表で難しい状況になった。
アメリカ戦ではPKを決めたものの、チームを勝利に導くことはできず。失望した大会の後には代表引退の噂も流れた。果たしてこのあと彼はどんな選択をするのか…。
FW:カイ・ハヴァーツ
代表:ドイツ
クラブ:チェルシー
ベルギーやドイツの前線で誰をあげるかというのは難しいところだが、彼自身は活躍しながら…というところでカイ・ハヴァーツを選出した。最後のコスタリカ戦では途中出場から一気に2ゴールを奪い、決勝トーナメント進出に向けて一縷の望みを繋いだが…。
日本がスペインに勝った時点でその希望は霧散。ドイツの中で数少ない輝きを見せたものの、この段階で大会を去ることになった。
FW:ロメル・ルカク
代表:ベルギー
クラブ:インテル
悲しい結果になってしまったロメル・ルカク。今季は怪我を繰り返してほとんど出場機会を得ていないにもかかわらず、ベルギーが決勝トーナメント進出をかけた大一番で強行出場することに。
【写真】誰もが知ってるのにW杯で優勝したことがない超レジェンド6人
しかしそのプレーはやはり厳しいもので、多くのゴールチャンスを逃してフラストレーションを溜め、試合終了後にはベンチを殴って破壊…。あらゆる点で気の毒なワールドカップになってしまった。