桜の名所として知られる長崎市の風頭公園を四季折々の草花が楽しめる「花見山」にしようと、「風頭公園景観振興会」(林田信義会長、約40人)は3日、同公園で植樹祭を開き、市民ら約80人がモミジ50本を植えた。
同会は地元の風頭町自治会と伊良林平自治会の有志らで組織。「令和の森づくり事業」として2019年から10年間で、モミジ千本の植樹やアジサイ1万株の植栽を目指している。
昨年までに植えたモミジが赤や黄に色づいた園内で、参加者は穴を掘るなどし植樹。氏名を書いた木札を結び付けた。昨年も参加した市立諏訪小1年の片山鈴菜さん(7)は「去年のがちゃんと育っていてうれしい」と笑顔を見せた。
植樹したモミジは累計で約300本になった。林田会長は「目指すのは千本モミジ山。年間を通して地域をはじめ市民や観光客に楽しんでもらえるよう活動を続けたい」と話した。
園内には江戸時代に眼鏡橋などの石材を切り出した「石切場跡」がある。歴史ある長崎のまちに調和した建築物や景観を顕彰する市都市景観賞で19年に「長崎の歴史をつなぐ賞」を受賞しており、記念碑の除幕式もあった。