【鎌倉殿】北条政子はどんな顔? 鎌倉・安養院の坐像、3Dプリンターで再現

再現された北条政子像(左)と元になった室町時代から江戸時代初期に作られたとみられる北条政子坐像=鎌倉市大町3丁目の安養院

 「実際の北条政子の顔はどんな感じ?」-。神奈川県鎌倉市大町の寺院・安養院が、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で注目を集める北条政子の像を復元させた。同院が2体所蔵している政子像の内、木製の坐像(ざぞう)をスキャナーで読み取り、最新の技術を用いて再現した。同院は「大正期に作られたもう1体と比べ、より人間的に感じる。(政子の顔つきで)波瀾(はらん)万丈の人生を後世に伝えたかったのでは」と思いをはせている。

 同院は政子が源頼朝を弔うため1225(嘉禄元)年に鎌倉・笹目に建立した長楽寺が前身。政子の没後、北条泰時が政子を弔うために諸堂を造立して安養院となったが、1333(元弘3)年に焼失した。鎌倉の名越で善導寺と併せて再興されるも、1680(延宝8)年に再び焼失。鎌倉・比企ケ谷にあった田代寺の諸堂を移築して再建され、現在に至る。

 復元は、今年2月同寺院の住職に鳥居淳生さん(38)が就任したのがきっかけだ。鳥居さんが政子像について詳しいことを知りたいと、専門家らに相談したところ、調査だけではなく、復元もすることになった。

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