1990年代、日本で一世を風靡した懐かしのアイテム「ルーズソックス」。
進徳女子高校 三浦達哉 校長
「わたしもこの学校、長いんですけど、30年ぐらい前ですかね、1990年代の初めには、もう本当に全国的にルーズソックスがブームになっていましたね」
そのルーズソックスが、およそ30年の時を経て、令和の世に再び脚光を浴びています。
女子高校生たち
「学校じゃなくって、休日とかプリクラ撮りに行ったりとか、平成ギャルみたいな」
「体育祭で履きました。やっぱ、インスタとかでよく見るから、かわいいなって思うので」
ブーム再燃…。でも、学校の校則で禁止されているのはなぜ? 今回は、『元コギャルのお母さんも 現役高校生も 注目! 令和のルーズソックス』に迫ります。
1990年代、平成カルチャーの象徴と言ってもいい、ルーズソックス。スタジオにその「平成のギャル(コギャル)」に来てもらいました。(※モデルは記者)
顏はガングロで、ダボダボなサイズのカーディガン。ミニスカートを合わせて、ルーズソックス! そして、ローファー。スクールバッグに大きめのキーホルダーをいくつか付けて、ガラケーと呼ばれる携帯電話を持っていましたよね。
ただ、このルーズソックスですが、校則で禁止されている学校も多いのだそうです。ならば、令和の高校生たちは、どうやってルーズソックスを履きこなしているのか、取材してきました。
まず訪れたのは、「プリクラ」の機械がずらりと並ぶ「プリクラ館本通店」(広島市)です。今も変わらず、女子高校生の聖地となっているこちらのお店で、ルーズソックスについて聞いてみました。
女子高校生たち
「制服ディズニーが、けっこうインスタとかではやっていて、学校の本当の制服じゃない制服を買って、かわいい制服を着て、そこに合わせたいなと思って」
「ライブ参戦を一緒に友だちとするのに、友だちと印象付けというか、写真もいっぱい撮ろうってなったので履きました」
広島の高校生もルーズソックスに注目しているようです。ただ、こんな声も…。
女子高校生たち
「学校では、たぶん校則とかでだめなんですけど」
「かわいいねって話にはなっています。校則が厳しくて、使えない」
― 履いてきたら?
「校門入れないです。門の前で言われる」
「くるぶし以上って言われているので、余りにも長すぎたら怒られるかなと思います」
第1次のブームからおよそ30年…。なぜ、ルーズソックスは、校則で禁止なのでしょうか?
広島で制服を扱っているキョーリツによりますと、「ルーズソックスを履くことで自然とスカート丈が短くなり、校内の風紀が乱れる」として、学校側が2000年頃から「指定の靴下」を導入し始めたのだといいます。
広島市の私立高校「進徳女子高校」の生徒指導担当・中島健太 教諭にも聞きました。
進徳女子高校 生徒指導担当 中島健太 教諭
「平素の制服ではオールトータルコーディネートなんで、ソックスまでセットでデザインされておりますので、ルーズソックスっていうのは平日、見ることはございません」
進徳女子高校も、校則で「ブラウス・カーディガン・ベスト・コート・ソックスは学校指定のものとする」と規定しています。
つまり、規定以外の靴下となるルーズソックスを履いて登校すると、中島先生の生徒指導の対象となってしまうのです。
中島健太 教諭
「校則、一応ルールというものが、最低限のものがあります。今はやはり、これが本校の制服なので、これが、本校の売りでもありますので、それを着崩されると、指導の対象になってしまいます」
「私服の場合は、本人の個性・自由ですので、それは自由にしていいよということでは言っております」
となると、ルーズソックスは「私服コーディネート」のアイテムになります。県内の靴下ショップで最新事情を聞いてきました。
靴下屋 イオンモール広島府中店 山口弘子 店長
「昔はすごく長くて、スーパールーズなどといった、かなり長いタイプがはやっていたかと思うんですけど、今はもう少し短くなって、ふだんの洋服にも使っていただけるような短めのルーズソックスがはやっています」
「白などはずっと人気なんですけど、この夏などはネオンカラーも人気だったので、こういったちょっとカラーのものも人気です」
そして、この冬はルーズソックスと同様にボリュームも持たせる、こんなアイテムも人気を集めているそうです。
靴下屋 イオンモール広島府中店 山口弘子 店長
「足元だけではなくて、手元にも使っていただけるという形で、いろんな用途で使っていただけるようになっていると思います」
山口さんが紹介してくれたのは、寒い冬には大活躍、間違いなし! 手足兼用のレッグウォーマーです。
見た目はルーズソックスのようですが、手も足も温めることができる優れモノです。
長さや色のバリエーションだけでなく、「身に着ける部分」も多様化した令和のルーズソックス。
初代ルーズソックス世代のお母さんと、令和世代のお子さんで新しいスタイルについて話してみるのも楽しいかもしれません。
― 「令和版ルーズソックス」のファッションも再現してみました。(※モデルはディレクター)
― 広島では、校則上の理由から学校の制服ではなく、私服や「制服もどき」のスタイルにルーズソックスを合わせることの方が多いようです。
― そして、ルーズソックス自体も多様化しています。昔はルーズソックスといえば、白くて、ひざ上までの長いものが一般的でしたが、今は短い丈のカラフルなものも登場していて、それをクシュクシュにしたり、ショートブーツやスニーカーに合わせたりするのが人気だそうです。
― 「平成版ルーズソックス」と並べてみても、かなり雰囲気の違いが出ているかと思います。次はどんな再流行がやってくるのか、要チェックです。