<高校ラグビー>昌平、初戦は熊本工と28日 長年交流の「縁があるチーム」 花園で念願の対戦へ

初戦の相手・熊本工と昌平のロゴが入ったTシャツを手に、活躍を誓う後藤慶悟監督(右)と橋口博夢主将=3日午後、埼玉県杉戸町の同校

 第102回全国高校ラグビー大会(27日~来年1月7日・花園)の組み合わせ抽選会が3日、大阪市内で行われ、3回戦までの対戦が決まった。

 埼玉代表の昌平は12月28日の1回戦で熊本工と顔を合わせる。2連覇を狙うBシードの東海大大阪仰星(大阪第3)は、2回戦で高松北(香川)―大分東明の勝者と対戦する。

 今大会最多70度目の出場となる秋田工は松山聖陵(愛媛)、唯一初出場の立命館慶祥(南北海道)は石見智翠館(島根)とそれぞれ1回戦。報徳学園(兵庫)と東福岡のAシード2校と国学院栃木や常翔学園(大阪第1)などBシード11校は30日の2回戦から登場する。

 準々決勝、準決勝の組み合わせは改めて抽選で決める。抽選会は大会実行委員会による代理で実施した。

 今大会は51校が出場。新型コロナウイルス感染防止の観点から、開会式は行われない。観客を入れて開催するが、状況により無観客での実施に変更となる可能性がある。

■「勝って年越す」 花園へ意気込む

 昌平の初戦の相手は、3大会ぶり29度目の出場となる熊本工に決まった。オンライン中継された抽選会を見守った後藤監督は「分析して、しっかり準備して臨みたい」と静かに闘志を燃やす。

 この日は午前授業だったため、選手らは授業後に対戦相手を知った。主将の橋口は「九州のチームなので、フィジカルや基本的スキルは高そう」と気を引き締めた。

 両校は2010年から19年まで毎年、夏合宿で練習試合を行うなど、長年交流があった。16年には、同年の熊本地震で被害を受けた熊本工高ラグビー部に、昌平から2校のロゴが入ったチャリティーTシャツを贈った。

 “花園対決”を目標にグラウンド内外で支え合った好敵手との念願の一戦。当時監督だった御代田部長は「縁があるんだな。結構手ごわいぞ。(相手は)そつのないラグビー」と、胸を躍らせた。

 「勝って(チームに)年越しの景色を見せたい。埼玉県中の高校の思いも背負っていい準備をしていく」と橋口。県大会4試合で3トライに抑えた堅守を武器に、初の16強入りを目指す。

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