京セラ名誉会長で8月に死去した稲盛和夫氏らの寄付金で運営する鹿児島大学稲盛アカデミーの公開シンポジウムが4日、鹿児島市の同大学であった。稲盛氏の経営哲学と誠実さについて約90人が理解を深めた。
基調講演した一橋大学大学院の田中一弘教授は、稲盛氏が京セラを創業した頃、セラミックスの技術が不足していたにも関わらず受注したエピソードを紹介。期限までに能力が満たされるという見積もりと、必ず実現させる意志があったとし、「稲盛氏の真骨頂は未来に向けた誠実さにあった」と述べた。
パネルディスカッションでは田中教授ら専門家が意見を交わした。シンポは同アカデミー主催で10回目。