誰でもすぐマジシャンに!? 忘年会の味方!老舗メーカーの最新グッズ

12月3日はワン・ツー・スリーの掛け声から「奇術の日」です。この「奇術の日」を前に、誰でも簡単にマジックができるグッズの老舗製造メーカーを取材しました。最新のマジックグッズも見せてもらいました。

マジックグッズの老舗「テンヨー」は1960年に創業した江東区に本社のある会社です。手品は訓練の必要な難しいものというイメージを変えるため、誰でもすぐに楽しめるマジックグッズを長年にわたって開発してきました。都内のデパートやおもちゃ店にマジックグッズコーナーを展開していて、週末になるとプロのマジシャンによる実演販売を行い、居合わせたお客を楽しませています。

マジックグッズを開発している小宮賢一さんと佐藤聡さんは世界中のマジックの最新情報をチェックし、新商品のヒントを探しているといいます。そんな2人が監修した最新作を披露してもらいました。

佐藤さんが考案したという『ミスターデンジャー』は、箱の中にプラスチックの製の小さな人形を入れて閉じ込めます。箱の上から剣を刺そうとしても硬いプラスチック製の人形が入っているため、もちろん剣を突き刺すことはできません。ところが"おまじない”をしてから剣を差し込むと、次々と剣が貫通していきます。剣を抜いてふたを開けてみると、人形には穴どころか傷一つなく、硬いままです。佐藤さんは「イリュージョンで『箱の中にアシスタントを入れて剣を刺す』みたいなマジックショーはあるが、こういうプラスチックの人形でやると、タネは全く違うものにならざるを得ない。なおかつ、誰でもこれをやってもらおうとなると一から、構造から原理から全部考える必要がある」と話します。

続いて、小宮さんが監修した『奇跡のラストピース』を披露してもらいました。マジックのモチーフは「ジグソーパズル」です。たくさんのピースをよく混ぜてから誰にも絵柄が分からないよう裏向きにテーブルに広げ、数あるピースの中から1ピースだけ選びます。一方、離れた場所にずっと飾ってあったパズルで作られた絵画を見てみると、1ピースだけ欠けています。先ほど選んだピースを持っていってみると…パズルに見事はまり、きちんと絵が完成するというものです。小宮さんは「私たちの商品は子どもから年配の人まで購入してすぐに楽しめることを目指して開発している。これからの季節、集まる機会も増えると思うので、そういったところで披露してコミュニケーションの道具として使ってもらえるとうれしい」と話しています。

年の瀬を迎え、人が集まる機会が多くなるこの時期、マジックグッズが大活躍してくれそうです。

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