CRAZY KEN BAND、大ヒット曲「タイガー&ドラゴン」発売20周年! 楽曲誕生の地、横須賀でのツアー公演で楽曲秘話を披露!

通算22枚目のアルバム『樹影』のアルバム・ツアー真っ最中の東洋一のサウンド・マシーンことクレイジーケンバンドが、昨夜横須賀公演を行なった。 昨日12月4日はあの大ヒット曲「タイガー&ドラゴン」が発売されて丸20年、さらに楽曲誕生の地、横須賀での公演とまさに「タイガー&ドラゴン」のために用意されたステージといっても過言ではない日となった。

「タイガー&ドラゴン」と言えば2005年のドラマ『タイガー&ドラゴン』のオープニング・テーマとして採用されていたことで世に広まるきっかけとなったが、リリースは2002年12月4日までさかのぼる。クレイジーケンバンドの横山剣はこの曲の誕生に関して「横浜から国道16号線で横須賀に向かう途中、いくつものトンネルがあり、最後のトンネルを抜けた辺りで左側に横須賀港の海が目に入って来ます。で、ここから三笠公園周辺に着くまでに脳内で歌詞とメロディが『せ〜の』で鳴ったのがこの曲です。脳内で歌っているは和田アキ子さんのイメージだったので、曲間にアッコさんおなじみの「ハッ」が入るというわけです。」と述懐している。

「タイガー&ドラゴン」のレコーディング当時、横山はまだ横浜港で貿易関係の検査員として働いていたので、スタジオで睡魔に襲われることが多く、この時もウトウトしてしまい、目が冷めたらギターの小野瀬雅生が、イントロのギターを完成させていたそう。当初、イメージしていたフランスのゲンズブールっぽいイントロと違って吃驚したが、このイントロはキャロルの「ファンキー・モンキー・ベイビー」のギターにも匹敵するキャッチーなフレーズだと横山は考え、そのまま採用となった。またこの曲のボーカルは和田アキ子の歌唱法を真似して歌った仮歌がそのまま採用されたという。本番で自分の歌い方で歌ってみたら全然良くないので仮歌がそのまま採用になったことで、あの独特でキャッチーな歌唱が生まれたという。

▲「タイガー&ドラゴン(別珍仕様)」収録、『愛の世界』通常盤

余談ではあるが、2003年に和田本人がカバーしたことで、時空を無視して、先に出したCKBのバージョンがセルフ・カバーで、翌年の和田のカバーこそが正調「タイガー&ドラゴン」であると断言できると横山は語っている。 またあのキラー・フレーズ「俺の 俺の 俺の話を聞け」は、もともと1番も2番も「俺の話を聞け」を1回だけだったのが、エンジニアが「俺の話を聞け」の部分を機械的にループさせながらチェックしているのを聴いて「コレだ!」と感じ、「3発にしてください!」と懇願したことで、CKB史上、最高のキラー・フレーズが生まれることになった。 ただこの曲は2002年の春にレコーディングされたのが、一旦はオクラ入りとなり、同年の12月に「クリスマスなんて大嫌い!!なんちゃって♡」という曲と2枚同時にリリースされることになった。しかしこの時は「クリスマスなんて大嫌い!!なんちゃって♡」が14位、「タイガー&ドラゴン」は24位と苦戦をし、国民的ヒットは2005年のドラマ『タイガー&ドラゴン』まで待つこととなる。

そんな「タイガー&ドラゴン」のリリースから20周年の昨日、今年リリースした22枚目のアルバム『樹影』のツアー、横須賀公演で横山は「横須賀が生んだ曲でございます。20年前の今日、リリースした曲です!」と「タイガー&ドラゴン」について語り、同曲を熱唱。会場は盛大な拍手に包まれた。

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