<瀬崎一耀キャスター>
事件発生から2022年12月5日で、ちょうど3か月で捜査は大きな動きを見せたわけですね。
<伊豆川洋輔記者>
立件に至るまでの展開は早かったといえます。2021年、福岡県で発生した通園バスの置き去り事件では、書類送検まで約5か月かかりましたが、牧之原の事件は3か月でした。どうして早かったか捜査関係者は、大量の捜査員を当初から投入していたこと、また、園側は会見などでミスを認めていたことなどをあげています。
<瀬崎一耀キャスター>
書類送検された4人にどのような過失があったのでしょうか?
<伊豆川洋輔記者>
警察は4人それぞれに責任があり、総合的に判断した形です。まずは、4人の役割を整理します。元理事長は当日、バスを運転。運転補助の女性は、乗車中の園児らを見守る役です。クラスの担任と担任補助は、通園してきた園児を受け入れる役割です。
今回のキーワードは「所在の確認」です。元理事長と運転補助員は、バスの中に園児が取り残されていないことを確認する義務がありました。担任らは、ちゃんと園児が登園したことを確認しなければいけませんでした。
<瀬崎一耀キャスター>
これが川崎幼稚園側の説明にもあった「ミスの重なり」ですね。
<伊豆川洋輔記者>
今回は4人とも責任を果たしておらず、安全注意義務違反に問われているのです。言い換えれば、4人のうちの誰かが気づけば幼い命を救えたということになります。
小さな子どもたちを預かるこども園の職員に必要なことは何なのか。預かる園側には絶え間ない注意と責任感、そしてミスを減らすための対策が求められます。