大分Bーリングス 球界を代表する「ヒットメーカー」内川聖一が凱旋入団 【大分県】

「生まれ育った地で現役生活を終えたいと思った。最後に、ユニフォームを着る姿も脱ぐ姿も見せたい」

NPB(日本野球機構)で通算2186安打、生涯打率3割2厘をマークした内川聖一。地元・大分で行われた、九州アジアリーグに参戦する大分Bーリングスの入団発表会見で、新たなチャレンジに胸を高鳴らせた。

今季、内川は22年間のプロ野球生活に区切りを付けた。横浜ベイスターズ(当時)、福岡ソフトバンクホークス、東京ヤクルトスワローズの3球団で輝かしい記録を残した。NPBの引退を宣言したが、「まだまだ野球が好き。プレーをしたい」という気持ちにうそをつけなかったという。今季の1軍出場は7試合にとどまったが、2軍の試合では打率3割3分5厘、4本塁打と結果を残していた。全国各地の独立リーグから複数のオファーが届き、両親やお世話になった人々に相談したところ、「野球を続けたい意志があり、オファーがあるならプレーした方がいい。ユニフォームを着られるうちは着た方がいい」と後押しされ、地元の球団でプレーすることを選んだ。

来季から大分Bーリングスでプレーする内川聖一

「打つことで選手としての存在価値を高めた」という球界を代表する「ヒットメーカー」は、「もう一度、野球と向き合う姿を見てほしい。やるからには全力でプレーするし、恥ずかしくないプレーをしたい」と、これまで培った打撃技術を披露することを誓った。

そんな内川に、チームを率いる山下和彦監督は「バッティングは卓越したものがある。若い選手の見本となってほしい」と大きな期待を寄せている。

今後は関東を拠点に体を動かし、年明けからは別府で、恒例の自主練習で体を追い込み、2月1日からチームに合流する。九州アジアリーグのホームゲームを中心に試合に出場する予定。「引き際は考えていない。お腹がいっぱいになるまで野球をしたい」と、野球を始めた頃の気持ちでプレーするという。背番号はその頃につけていた「24」。内川の新たな挑戦が始まる。

新たなユニフォームを着て「ワクワクする」と語った

(柚野真也)

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