どこか懐かしい福井の風景…tomosakiさん初の写真集 インスタフォロワー10万人、田舎の魅力切り取る

tomosakiさんの初の写真集「あの頃にみた青は、」の表紙

 どこか懐かしさを感じる福井県内の風景をSNS(交流サイト)で投稿している男性が、初の写真集「あの頃にみた青は、」(KADOKAWA)をこのほど発刊した。入道雲が広がる青空や夕日に染まる駅舎など、レンズを通して気付いた福井の魅力を余すことなく切り取った全128ページ。男性は「写真集を通してそれぞれの『あの頃』を思いだし、一息ついてもらえる機会になれば」と話している。

 写真集を発刊したのは「tomosaki」のアーティスト名で活動する福井市の友㟢雄太さん(22)。作品を投稿しているインスタグラムのフォロワー数は10万人超で、学生時代の一場面を思い起こすような田舎の風景写真を発信している。

 写真集には、カメラを始めた2018年ごろからの約170作品を収録。大きく広がる入道雲が夏を思い起こす色鮮やかな1枚から、下校時の一場面のような夕焼けまで、ページをめくるごとに昼から夕方、夜へ時間が移ろっていく構成で紹介している。

⇒AkineCoCoさん、何げない福井の風景を写真集に

 友㟢さんは「カメラを始めて当たり前だった風景が、当たり前ではなかったことに気付けた」と振り返る。写真の中の人物の表情を写さないのも感情移入してもらえるようにとの工夫からで「以前は『何もない』と思っていた福井の風景がどんどん好きになる。これからも福井のいいところを探して行きたい」と話した。

 また、SNSなどで作品を発表する若手グループ「hoyano film」にともに所属する「Akine Coco」さんとの共著「撮りたい世界が地元(ここ)にある」(L&MARK)も発刊。両面表紙の全160ページで、撮影場所やカメラの設定、構図などそれぞれのこだわりを作品とともに細かく紹介している。

 いずれもB5判。「あの頃にみた青は、」は2530円(税込み)、「撮りたい世界が地元にある」は2750円(同)。ともに県内主要書店などで取り扱っている。

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