パナソニック、EVバッテリーを活用した蓄電システム受注開始

パナソニック株式会社エレクトリックワークス社(以下、PEW)は、EVバッテリーを活用する【住宅用】V2H(Vehicle to Home)蓄電システム「eneplat(エネプラット)」の受注を2023年2月21日から開始する。12月2日付のプレスリリースで明かした。

2050年のカーボンニュートラル実現に向けた脱炭素化、EV普及の加速、電気代高騰などを受け、太陽光でつくった電気を売電するのではなく、家庭内で利用する自家消費のニーズが高まっている。

同システムは、業界初(2022年11月25日時点 PEW調べ)となる、EVと蓄電池による同時充放電を実現したものだ。EVのバッテリーに蓄えた電力を家庭へ供給するV2Hと蓄電池を連携させ、太陽光発電の電気を家庭で自家消費する。これにより、より多くの太陽光発電を家庭内で有効活用し、太陽光発電の売電量・系統からの購入電力量を減らし、電気の自給自足を図る。

さらに、同社は、AiSEG2(アイセグ2)のバージョンアップを2023年夏に実施し、同システムと連携するという。AiSEG2は、家庭内のさまざまな家電や住宅設備機器を連携させるエネルギーソリューションの中核機器だ。この連携により、AiSEG2は、日々の電力使用量と翌日の日射量予報を元に余剰電力量を予測し、蓄電池の充放電を自動制御する。

同社のシミュレーションによると、AiSEG2とV2H(およびEV)の導入により、自家消費効果約50%が約90%に向上し、CO

排出量の削減効果が年間約1.0t向上するという。

くわえて、AiSEG2は、気象警報と連動し、EVと蓄電池へ自動で充電することで、停電に備えて蓄電残量を確保する。これにより、停電が発生した場合でも、IHクッキングヒーターやエアコンなども利用でき、普段に近い暮らしを送ることが可能だ。

また、V2Hスタンドは、エアコン室外機1台分より小さい床面積で設置可能だ。このため、駐車場の限られたスペースにも設置しやすく、EV購入に合わせて屋外工事のみで後から増設することもできる。なお、同システムは、今後Fujisawaサスティナブル・スマートタウンの戸建住宅に導入予定だ。

(出典:パナソニック Webサイトより)

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