異例の品川区長選“再選挙”…森沢恭子さんが初当選 再々選挙は回避

10月に行われた区長選挙で候補者全員が法定得票数を得られず、異例の「再選挙」となった品川区長選挙が12月4日に投開票され、新人の森沢恭子さん(44)が当選を果たしました。

前任の区長の任期満了に伴い10月2日に投票が行われた品川区長選は6人が候補者する乱戦となり、投票の結果、候補者全員が公職選挙法で定められた「有効投票総数の4分の1の得票数」を得られず、再選挙となりました。自治体のリーダーを決める選挙で全国7例目となる異例の「再選挙」となりました。

再選挙は11月27日に告示されると再び6人が立候補し、再び選挙戦を繰り広げました。その結果、森沢恭子さんが得票数4万695票で初当選を果たしました。森沢さんは支持者らとグータッチを交わし、「一層身を引き締め、品川区政運営に尽力していきたい。(再選挙では)政策をより分かりやすく、数字をもって伝えたので共感してもらえたと思う」と語りました。

森沢さんは都議会議員を務めた経験を基に、選挙では子育て負担の軽減や地域経済の活性化など「誰もが生きがいを感じる品川」を訴えていました。

<今後の区政運営は? 新区長に聞く>

今回の選挙戦を振り返ります。

前区長の任期満了に伴い10月2日に行われた品川区長選挙では、森沢さんが最多の得票でしたが、当選に必要な公職選挙法で定められた「有効投票数の4分の1」の得票数にあと600票ほど足りませんでした。このため、全国の自治体で7例目、東京では初めての再選挙を行うこととなりました。そして12月4日に行われた「再選挙」の結果、投票者総数10万7311人、投票率は1回目の選挙を2.78ポイント下回る32.44%となり、森沢さんが4万695票を獲得し初当選を果たしました。「再々選挙」も懸念された中、森沢さんが当選を決めました。

今回の再選挙では制度上の課題も指摘されました。その一つが費用面です。1回目と同様、再選挙にも2億円の費用が計上されました。当選者が決まるまで再選挙を繰り返すことになる現行の制度について、明治大学・政治経済学部教授の木寺元さんに話を聞きました。

選挙期間中、森沢さんは子育ての負担軽減や地域経済活性化の強化など「誰もが生きがいを感じる品川」の実現を訴えてきました。また、当選後、報道陣の取材に対し「区民と進める新しい品川区政」を目標に掲げました。TOKYO MX「news TOKYO FLAG」は、今後の区政運営について森沢恭子新区長に話を聞きました。詳しくは動画でご覧ください。

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