中田食品が特別賞受賞 22年度グッドカンパニー大賞

グッドカンパニー大賞特別賞に選ばれた中田食品本社(和歌山県田辺市下三栖で)

 全国の中小企業の中から、経済的、社会的に優れた成果を上げている企業を顕彰する「第56回・2022年度グッドカンパニー大賞」(中小企業研究センター主催)の特別賞に、梅干し・梅酒などの加工食品製造販売「中田食品」(和歌山県田辺市下三栖)が選ばれた。来年2月1日に東京都の経団連会館で表彰式がある。

 今回、グランプリ2社、優秀企業賞8社、特別賞4社、イノベーション事業化推進賞2社の計16社が選ばれた。県内の受賞は中田食品だけ。県内からの受賞企業は今回を含めて17社。

 中田食品は1897年創業の梅加工の老舗。1973年に通信販売を始めるなどして業績を伸ばし、2006年からは海外輸出事業を展開し、市場拡大している。従業員数は約280人で、地元雇用にも力を入れている。

 表彰理由には、業界初の調味梅干しや減塩梅干しを開発し、全国の梅干し出荷額の2割を占め、地元契約梅農家の収入安定や、スマート農業研究など梅の一大産地の維持・発展に貢献していること。さらには、調味液再利用や廃液処理によるバイオガス発電所、交流サイト(SNS)などを活用した梅文化継承など、業界の持続的な成長をけん引して発展していることが挙げられた。

 中田吉昭社長(62)は「このような賞を頂き本当に光栄。長年勤労する社員や地元農家、取引事業者の支えがあってこそだと感じている。今後も、周りの支えとともにお客さまに喜んでいただける商品を作り、届け、地域に貢献できる良い会社として頑張っていきたい」と話している。

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