鎖で拘束した巨大ワームの肉を裂き、頭に注射 フィル・ティペット監督「マッドゴッド」本編映像

「スター・ウォーズ」「ロボコップ」「スターシップ・トゥルーパーズ」シリーズなどの特殊効果を手掛け、アカデミー賞を2度受賞したフィル・ティペットが監督したストップモーション・アニメ映画「マッドゴッド」(公開中)から、鎖で拘束された巨大ワーム(幼虫)が登場するシーンの、本編映像が公開された。

映像では、地底世界の労働者「シットマン」が、巨大ワームの肉を裂き、頭に注射を打ち込む様子や、そのすぐ横で作業中のシットマンが列車に轢かれてしまう姿など、主人公のアサシンの眼前で繰り広げられる地獄の光景が映し出されている。グロテスクながらも、コマ撮りならではの手作りによる生々しい質感や温もりが刻まれたシーンとなっている。

「マッドゴッド」は、「天国よりも地獄に惹かれる」と語るティペットが生み出した暗黒世界を描いた作品。人類最後の男に派遣され、地下深くの荒廃した暗黒世界に降りて行った孤高のアサシンが、無残な化け物たちの巣窟と化したこの世の終わりを目撃するというストーリーが展開される。約30年前からティペットが地道に製作を続けていた本作は、視覚効果がCGへと移行したために中断した。それから20年後に、ティペット・スタジオの若きクリエイターたちが倉庫で当時のセットを発見。彼らの熱望により企画が再始動し、完成された。

【作品情報】
マッドゴッド
全国公開中
配給:ロングライド
©2021 Tippett Studio

© 合同会社シングルライン