西武が23年春に導入する「リピートプラス」とは? 回数券類は一部除き発売終了へ

西武鉄道は2022年12月6日、西武線や西武バスの乗車で「SEIBU Smile POINT」が貯まる乗車ポイントサービスを2023年春に強化し、新たに「リピートプラス」を開始すると発表しました。

「リピートプラス」は西武線の同一運賃区間を同一月内に複数回乗車することでポイントが貯まるサービスです。たとえば新宿線の西武新宿~高田馬場駅間と池袋線の池袋~椎名町駅間はともに運賃が「147円」ですが、こうした「同一運賃区間」を同一月内に何度利用したかを自動的に判定し、利用回数に応じた進呈率の「SEIBU Smile POINT」を翌月中旬頃に付与します。

ポイント進呈率は、5回以上利用すると利用金額の2%、8回以上なら4%、16回以上なら9%となります。先に挙げた147円区間を月に20回利用すると、147円×20回×9%=264ポイントが進呈される計算です。さらにモバイル対応PASMOを利用すると、その月のポイント進呈率は3%アップします。

ポイント付与イメージ

利用の際は、事前に西武グループ共通会員サービス「SEIBU PRINCE CLUB」に入会し、使用するPASMOをスマイルリンク登録すればOKです。

注意点は?

同一運賃区間を利用しても対象外となるケースがあります。具体的なサービス内容は決まり次第西武鉄道Webサイトでお知らせされるそうですが、現時点で押さえておきたいのは次の3点。

・定期区間内の乗車や企画乗車券としての乗車は対象外。
・池袋駅・高田馬場駅・西武新宿駅を平日朝7:30~8:30に出場する乗車は対象外(オフピーク通勤推進のため)
・乗り継ぎ割引が適用され、西武線内の利用金額が異なる場合は、利用金額ごとに集計。

サービス対象期間は2023年4月1日~2024年3月31日まで。西武鉄道に問い合わせたところ、この後も続けていくかどうかは検討中とのことでした。

回数券類は一部除き発売終了へ

感触としてはポイント還元を活用して「回数券」に近いサービスを導入するものと考えて良いでしょう。違いとしては、回数券が同一区間を対象とするのに対し、「リピートプラス」は同一「運賃」区間が対象。また「SEIBU Smile POINT」での還元ということで、これをPASMOに再チャージするにはワンクッション挟む必要があります(後述します)。

JRなど他の大鉄道事業者でも類似のサービスが展開されており、これに合わせて回数券類の発売が(一部を除き)終了しています。西武鉄道も同様に、2023年3月頃に一部を除いて回数券類を発売終了すると発表しています。具体的な日程は後日発表される模様です。

「SEIBU Smile POINT」はセブン銀行でPASMOへチャージ可(23年4月~)

2023年4月1日から、乗車ポイントサービスで貯めた「SEIBU Smile POINT」は、セブン銀行ATMでPASMOにチャージできるようになります。

「SEIBU PRINCE CLUB」で交換商品を申し込み、PASMOへのチャージに必要な番号を発行後、セブン銀行ATMで手続きすることで、1ポイントを1円分としてPASMOへチャージ可能です。

Apple PayのPASMO、Google PayのPASMO、モバイルPASMOへのチャージもOK。もちろん「SEIBU Smile POINT」をそのまま西武グループ内でのお買い物に使っても良いのですが、鉄道以外ではなかなか利用する機会がないという方には朗報ではないでしょうか。

西武バスが対象のキャンペーンも登場する?

さらに、2023年春から西武バス・西武観光バスも乗車ポイントサービスに対応。「バスの乗車」「鉄道時とバスの両方の乗車」を条件にしたキャンペーンを実施します。

(画像:西武鉄道)

© 株式会社エキスプレス