冬のボーナスの使い道1位は9年連続「貯金・預金」。昨年と比べて増えたものは?

あと少しで、冬のボーナスシーズンですね。

物価高など暗めのニュースが多いなか、ボーナスが出る人は、楽しみにしていることでしょう。

この冬のボーナスの使いみちについて、調査結果を見ながら解説していきます。

最後に、ボーナスが出ない人へのアドバイスも紹介します!


■安定の貯金・預金に続いて、旅行や食品もアップ?

月収とは異なり、毎回「どれくらい出るのかな」とドキドキ感のあるボーナス。少しまとまった金額が入るのはうれしいものです。

コロナの影響を受けて、およそ3年。みんなは、この冬のボーナスをどのように使う予定でしょうか。調査結果を見ていきます。

共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」を運営するロイヤリティ マーケティングによる「Pontaリサーチ」(2022年9月27日~9月29日)にて実施した「第55回Ponta消費意識調査 2022年10月発表」から、みんなの冬のボーナスの使い道をチェックします。

  • 1位…貯金・預金(37.3%)☆昨年の37.8%から微減
  • 2位…旅行(宿泊を伴うもの)(7.0%)★昨年の6.7%から微増!
  • 3位…食品(ふだん食べるもの)(5.6%)★昨年の5.3%から微増!
  • 4位…外食(食堂・レストラン、和・洋・中ほか専門店)(4.5%)☆昨年の4.9%から微減
  • 5位…衣服(3.9%)★昨年の3.4%から微増!
  • 6位…財形貯蓄(3.5%)☆昨年の3.7%から微減
  • 7位…食品(お取り寄せなど、特別なもの)(3.0%)☆昨年の3.3%から微減
  • 8位…ローンや借入の返済(2.3%)☆昨年の2.6%から微減
  • 9位…投資信託(2.2%)☆昨年の2.4%から微減
  • 10位…株式(2.1%)★昨年の1.8%から微増!

みんなの冬のボーナスの使い道1位は「貯金・預金」で9年連続でした。昨年冬からはやや割合が減っているものの、「貯められるときにしっかり貯めておきたい」という気持ちが感じられます。

また、食事関係の昨年冬からの変化を見ると、増えたものは「食品(ふだん食べるもの)」で、減ったものは「外食(食堂・レストラン、和・洋・中ほか専門店)」や「食品(お取り寄せなど、特別なもの)」でした。家で普段食べるものを充実させて、外食やお取り寄せなどスペシャルな食事については引き締めようとしている人が増えている印象です。

一方で、レジャー関係の活発化も感じます。「旅行(宿泊を伴うもの)」と「衣服」については少し増えています。自宅で過ごすことが多かったこの2、3年。新しい洋服を買い、そして泊りがけの旅行に行くという、リフレッシュしたい気持ちが高まっているのでしょう。

また、投資信託や株式は、安定的に10位以内にランクインするようになりました。ボーナスの一部を預貯金だけでなく、積極的に増やすための投資に回す人も少しずつ増えてきているようです。

■ボーナスが出ない人はどうする?

ボーナスが出る人の使い道について、調査結果からお伝えしました。

ところが、「いやいや、うちの会社はボーナスゼロ」「アルバイトorフリーランスでボーナスが出ない」という方もいると思います。

勤め先から出ないのは仕方ないことですので、自分自身で「マイボーナス」を始めてみてはいかがでしょうか。

毎月、一定額を別の口座に移していくのです。

たとえば毎月5000円くらいなら、なかったとしても生活できるでしょうか。難しいようなら、固定費(スマホ代、水道光熱費、保険料、サブスク代、習い事代など)を見直せば、月に数千円ほど浮くこともよくあるので、チェックしてみてください。

その浮かせたお金を、毎月他の銀行口座に移していきましょう。とはいえ、わざわざATMで現金で引き出し、別の銀行のATMに行って預け替えるのはあまりにも面倒ですので、ソニー銀行や住信SBIネット銀行などにある「自動入金サービス」の利用がおすすめです。メガバンクなどのメイン口座から、そのネット銀行に月1回自動でお金を移す設定ができます。手数料無料なので、いつの間にか貯まっていきます。

月5000円なら、1年間で6万円です。ボーナスの金額としては少ないかもしれませんが、なんとなく毎月5000円を使ってなくなってしまうよりは、まとまって6万円あるほうが、欲しいものに使えるのではないでしょうか。余裕があれば、月1万円に増やしてみてもいいでしょう。

その他、ポイントサイトでアンケートに答えてポイントを現金化したり、副業を試したりして得たお金をその口座に入れておけば、貯まるスピードがぐんぐん上がります。

■「ボーナスはアテにしない」を心得て

ボーナスは、世の中の景気、会社の業績など、自分のパフォーマンスとは別の要因から大きく影響を受けて、減ったり増えたりするもの。転職によって、今まで当たり前にもらっていたボーナスが、次の会社ではなくなり、お金を使うペースがうまくいかなくなったという声も聞きます。

ボーナスはいわば“水もの”ですから、アテにしないことが大事。普段は月収の中でやりくりして、月のマイナス分をボーナスで補填するのが当たり前となっている人は、ぜひ早めに脱出するようにしましょう。

住宅ローンを組む場合でも、金額に波のあるボーナスを利用した「ボーナス返済」はできるだけ避けて、月収からの返済を基本に。ボーナスの一部を貯蓄しておき、将来の繰り上げ返済のためにとっておくのもよいでしょう。

もしボーナスが出たら、「これはラッキーだ」と特別なものだと毎回とらえるようにしたいものです。そんな新鮮な気持ちでボーナスと向き合っていれば、喜びもまた一段と増すはずです。そして、一部を貯めつつ、一部は(生活費の補填ではなく)生活が豊かになるようなものに使って、幸せと貯蓄の両立をしていきたいですね。

© 株式会社マネーフォワード