正面衝突で死亡、福井県はワースト2位 全国平均の3倍、漫然運転や脇見運転の多さが影響か

正面衝突による死亡事故発生件数

 イタルダの分析によると、福井県の正面衝突の死亡事故の発生件数は、全国ワースト2位で、全国平均の約3倍の多さになっています。

 正面衝突事故は、対向車がセンターラインを越えて自車に突っ込んできたり、反対に自車が突っ込んだりして起こります。原因は、漫然運転や脇見運転が他県と比べて多いことが影響していると考えられます。

 では、どうすれば防げるのでしょうか。

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 交通事故で命を落としたい人はいないはずです。ところが、時として人は車を運転する怖さを忘れ、自分の運転技術を過信します。それが前をしっかり見ない油断につながります。「自分は大丈夫、絶対事故を起こさない」と思っている人こそ命を奪う運転の怖さを自覚すべきです。

 もちろん、絶対の安全なんてありません。「事故を起こすかもしれない」と考え、常に緊張感を持って運転に集中することが重要です。

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 それともう一つ。安全運転サポート車(サポカー)に乗ることです。自動ブレーキなどの機能に加え、車線を逸脱した際の警報もあり、運転が不安な高齢者も安心です。

 県では、高齢運転者の交通事故を防止するため、65歳以上の人にサポカー購入費の補助(中古車限定)を行っています。乗り換えの際はぜひ活用をご検討ください。(福井県庁県民安全課)  

 【イタルダ】 交通事故総合分析センターのこと。過去5年間の福井県の交通死亡事故データに基づき、他県と比較した事故の特徴などについて分析。結果の概要を県のホームページで公開している。

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