「楽しませてくれた」「温かく迎えたい」青きイレブンが見せてくれた“新しい景色“「ドーハの激闘」を静岡県民はどう見守った?【ワールドカップ】

4度目の挑戦も、夢のベスト8進出はかないませんでした。FIFAワールドカップ決勝トーナメント1回戦、日本代表は12月6日未明、PK戦の末、クロアチア代表に敗戦。深夜3時近くまで続いた激闘をさまざまな角度からみつめました。

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<山本太朗記者>

「負けたら終わりの決勝トーナメント。日本代表の歴史を変えるべくベスト8をかけた運命の一戦。静岡からエールを送ります!がんばれ!ニッポン」

<PV会場のサポーター>

「ニッポン!ニッポン!」

静岡市葵区のダイニングバー「GROW STOCK」には、日本サッカーの歴史が変わる瞬間を見届けようと50人以上のサポーターが集まりました。

<サポーター>

「全員で新しい景色を見に行きたい。全員で絶対勝ちたい」

PV会場のサポーター

<森保一監督のおじ 原田卓馬さん>

「きょうは先制点取りに行くんじゃないかなと思っていますけど。2-1で勝ってほしいですね」

テレビの前で歴史的一戦を見つめようというのが森保一監督のおじ、掛川市に住む原田卓馬さんです。

<原田さん>

「一(はじめ)は勝負強いと思うから勝ってくれると思います」

「LIVEしずおか」のカメラは、静岡新聞の編集局にも。“サッカーどころ”の新聞社は、この一戦をどう伝えるのか。朝刊制作の大詰めと試合進行が重なるというシビアな状況の中、こんな作戦を立てました。

<静岡新聞 河村雅彦デスク>

「試合が終わるのが2時過ぎ。入れられるところまで入れる。最後は試合結果は入れたい」

Q.決勝トーナメントだと90分では終わらない可能性もあるが…

「下手すれば延長PKまである。ハラハラしながら見ている」

こまめに紙面を差し替え、90分間で決着がつかなかった場合、号外を作って日本の勝利を伝えようという算段です。

<静岡新聞 萩原正司W杯担当デスク>

Q.(号外)見出しのイメージは?

「大体できている。勝ったら駅前で配るので(号外の)取り合いになるといいな」

6日午前0時にキックオフされた試合。前半は前回大会準優勝のクロアチア相手に互角の戦い。43分、堂安律(フライブルク)のクロスのこぼれ球を前田大然(セルティック)が押し込み、日本が先制します。

<PV会場のサポーター>

「ワ〜!」

<森保監督のおじ 原田卓馬さん>

「入った!入った〜いまからいまから!」

<静岡新聞 編集局内>

「キター!」

「(降版ボタンを)押してしまった」

締め切り時間が迫る中、なんとか、日本の先制点を読者へ届けたい。

<静岡新聞 編集局デスク陣>

「取り直す?」

「取り直そう」

ギリギリでの差し替えを選択をしました。

試合は後半、クロアチアにボールを支配されると10分、同点に追いつかれます。

<森保監督のおじ 原田卓馬さん>

「入っちゃったのか…いや~。はぁ、ふりだしだよね」

その後もピンチを迎えた日本でしたが、守護神・権田修一(清水エスパルス)が立ちはだかり、ゴールを許しません。試合は結局、90分で決着がつかず、延長戦へ。

<静岡新聞 編集局内>

「あ〜、延長に入ってしまった」

こちらはひと先にタイムアップ。残念ながら、試合結果を新聞紙面に反映することができず、日本勝利は号外に託すことにしました。

<静岡新聞 菅本裕久デスク>

「なかなか。そう簡単ではないと。新しい歴史は」

<原田さん>

「よっしゃ!いける!いける!」

結局、PK戦にもつれこみますが、今大会活躍した三笘薫(ブライトン)らが次々と相手キーパーに止められ万事休す。

<静岡新聞 編集局内>

「あ〜、幻の紙面になってしまった」

あまりにも厚いベスト16の壁を日本はまたもや、打ち破ることができませんでした。それでも、青きイレブンは間違いなくわたしたちに新しい景色をみせてくれました。

<サポーター>

「選手は、悔しそうだったけど、応援している側としてはよい試合を観させてもらったので、今までお疲れ様でした。(選手を)日本で温かく迎えたい」

<森保監督のおじ 原田卓馬さん>

「もちろん残念ですけど、でも、よくやってくれました。楽しませてくれました。お礼を言いたいです。おつかれさんね一(はじめ)」

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