“鷺沼兄弟”の地元から大声援 川崎・宮前区でPV「街に活気」「先輩たち誇り」

日本代表のゴールに喜ぶファンたち=6日午前0時45分ごろ、川崎市宮前区

 サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で、クロアチア戦のパブリックビューイング(PV)が6日午前0時、日本代表の三笘薫(25)、田中碧(24)の地元、川崎市宮前区で開かれた。近くに住むファンら約50人が駆け付け、地元から現地カタールへ大きな声援を送り続けた。

 PVを企画したのは両選手の地元にある「さぎ沼商店会」。紅白のバルーンや勝利を祈願するカツサンドなどを来場者に配り、応援ムードを高めた。延長戦後半で三笘と田中の両選手がピッチに立つと、観客席から「役者はそろった」とひときわ大きな歓声が上がった。

 試合は1対1のまま延長戦にもつれ込み、PK戦で敗れた瞬間は落胆した表情が観客に浮かんだが、あとには選手らの奮闘をねぎらう声が聞かれた。同商店会の菅原一夫会長(64)は2人を“鷺沼兄弟”と親しみを込めて呼び、「負けてしまったが、頑張ってくれたおかげでこの街も活気づいた」と破顔した。

 2人と同じ鷺沼小学校の出身で、大学院1年の石井諒太さん(23)は、「勝利して次も見たかったけれど、貪欲に勝ちに向かう姿勢が素晴らしかった。地元出身の先輩たちを誇りに思う」と活躍をたたえた。

 “TANAKA”の文字が描かれたユニホームで応援していた会社員の稲富麻優香さん(28)は、「2人はまだ若い。次のW杯でも、日本代表として同じピッチに立つ姿を楽しみにしてます」と期待を込めた。

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