ギーとバターって何がどう違うの?奇跡のオイルと呼ばれるギーを徹底検証!

近年、今まで嫌われ役であった3大栄養素の「脂質=油(脂)」が注目を集め始めています。いまだに答えが出せない脂質論争50年の歴史・経済・医療と密接に繋がってきた背景もあり、「脂質=コレステロール=悪」といった印象を私たちは長らく受けてきました。しかし、近年になり、健康に対する意識の変革と共に、炭水化物やタンパク質よりも実は脂質管理こそが健康、美、そしてスポーツパフォーマンスにとても大きな影響を与える大切なエネルギー源・栄養素であるとアスリートやモデルを中心に認識され始めています。

最近のフィットネス事情では、現在のダイエット指導の主導であるベジ・ファーストの食事方法で痩せるだけでなく、引き締まりながらもある程度ふくよかな女性らしい身体のラインを形成するため、また健康的に痩せるために”質”の良いオイルを取り入れる時代へと人々の意識がシフトしています。しかしながら、その反面、何かが流行になるとそれに便乗した商品開発が加速し、一つの側面だけを強調した宣伝や謳い文句が市場を席巻します。もちろん、いつの時代も、その恩恵を受けて健康になる方もいますが、同時に過剰摂取によって不健康になる方もいらっしゃいます。現代の情報過多の時代は、私たち自身の選択によって委ねられています。私たち消費者は、正しい眼(まなこ)で”質”と”量”を考えなければ、真の健康を手に入れることはできない時代に生きているのです。

「脂質の中でも現代人に不足しがちな必須脂肪酸のオメガ3脂肪酸などをバランス良く取ることが大事である」「ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸は脂肪燃焼を高めダイエットに効く」。これらは、最近よく耳にするフレーズですが、果たして、これらはどこまで本当に正しい情報なのでしょうか。

流行っているから、ダイエットに良いからと大量に摂取したことで、栄養バランスが崩れ、結果として体調を崩してしまうといった人々も見受けられるのもまた事実です。

果たして、真に体に良い油とは一体何なのでしょうか?そして、どのように私たちは脂質と付き合っていけば良いのでしょうか。

INDEX

奇跡のオイル:ギー

そのような時代背景の中、まだまだ日本では馴染みが薄いですが、「奇跡のオイル」と言われる油があります。アメリカで「最も身体に良い油脂ベスト5」の第1位に選ばれ、米国『TIME』誌が選ぶ世界でもっとも健康にいい食品50に選定されたこともあるオイル。質の良いエネルギー源、健康に欠かせない脂質を含むと言われ、発煙点も他の油よりも高い(約250度)ため、バターや油の代わりとして様々な調理に安心して利用できる万能オイルとして今、少しずつ話題となっているオイル。

それが「GHEE(ギー)」オイルです。

焼きたてのパン、コーヒー、温めた干し芋などに付けて食べる、というのが定番の使い方ですが、醤油との相性も抜群で、醤油パスタ、醤油卵かけご飯などにギーを垂らす、という活用法でも楽しめます。美味しさや利便性、栄養だけでなく、美容や健康へのスキンケアオイルとしてもここ数年話題となっています。

YOGA JOURNALでは2007年に早くもギーの素晴らしさを掲載しています。しかし、このように一般のブログやネットでのギーについての記事はよく見かけますが、科学的エビデンスを添付したギーに関しての記事・研究論文、研究機関はほぼ0に等しいと言えるでしょう。

そこで、今回は今までにないギーに関する記事、あらゆる脂質に関する「データ」から比較してギーとバターの違いについて検証していきたいと思います。

そもそもギーとは何か?

ギーとは、インドを中心とした南アジアで古くから作られてきたバターオイルの一種の乳脂肪分で、無塩発酵バターを煮詰めて、水分やタンパク質、糖分などを取り除いた高純度のオイルです。

最古の自然療法・インドの伝承医学「アーユルヴェーダ」では、ギーには「1000の使い道・1000の効果がある(チャラカ・サンヒター第1巻第27章)と言われ、重宝されてきました。

そのため、本場インドではヒンドゥー教の儀式(プジャ)の際に神様に捧げられたり、アーユルヴェーダ療法の治療で目の浄化(Akshi Tarpana)に使われたりと使用用途は様々です。
また、今でもインドを訪れると、友人のインド人が田舎に帰省すると母が作ってくれたギーを嬉しそうに自慢げに持って帰ってくるほどです。インドの人々からすると子供の時から慣れ親しんだ母の味、神聖なオイル。ヒンドゥー文化は牛=神でもあり、牛の生乳から出来ているとなると尚更のことでしょう。

ギーは、加熱の過程で水分やたんぱく質などが取り除かれ、約99.8%(注釈1)は脂質であるためタンパク質の変性がなく、バターよりも腐りにくいため「常温保存」が可能です。

※ 注釈1: 東京食品技術研究所の成分分析結果より(自社調べ)

「ギーブームの火付け役となったバターコーヒー(完全無欠コーヒー)」

2015年9月に「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」著デイヴ・アスプリー氏の本(シリコンバレー式~自分を変える最強の食事~著デイヴ・アスプリー氏 アマゾン)が出版され、完全無欠コーヒーと呼ばれるバターコーヒーが世界的に流行したおかげで、質の良い「グラスフェッドバター」(牧草で育った牛のバター)の存在が認知され始めました。また食事が健康、運動、ダイエット、そしてスポーツパフォーマンスにも影響が及ぼすという認識が高まってきた社会的背景もあり、海外の著名人やセレブ、日本でも健康やダイエット食・質の良いオイル(脂質)としてギーの存在が世の中に知られることになりました。

海外のハリウッドセレブマドンナ(ヴィーガン生活をしているセレブ20人)やミランダ・カー、カーダシアン姉妹、日本で人気のモデル・ローラさん(チキンとかぼちゃのクリーム煮込みwithギー)(ハーブクッキーwithギー)、中村アンさん(バナナパンケーキギー)などが料理に取り入れ、健康志向の若い女性を中心にギーの認知度が高まっています。

牛乳などを含む動物由来の食品を一切摂取しないヴィーガン文化が欧米の一部の若者を中心に広まりつつありますが、動物由来の食品を摂取するのも時には必要なのではないかと考え始めているヴィーガン人口も増えてきています。

ギーとバターはどう違うのか?

ギーと聞くと、「バターとギーは何が違うのですか?」と言う質問をよく受けます。この質問からも分かるように、多くの方が「バター=ギー(バターオイル)」というイメージを持っているようです。

ギーは確かにバターから出来ていますが、その成分は99.8%ピュアな脂質であり、ギーとはつまりバターから脂質以外の成分を取り除いたものである、と言えます。

バターとどう違うのかについてはまずバターとは一体何か、というところから説明していきたいと思います。

そもそもバターとは?


バターの定義は「生乳、牛乳又は特別牛乳から得られた脂肪粒を練圧したもの」となっており、つまりは生乳の乳脂肪分を練り上げたものです。クリームには脂肪球皮膜たんぱく質(MFGM)に包まれた脂肪球が浮遊しており、攪拌すると脂肪球同士がぶつかりあって、その皮膜が破れ脂肪滴が集まって固まります。生乳の含まれる乳脂肪分にもよりますが、200gのバターを作るには平均して約4.2~4.4Lほどの生乳が必要だと言われています。

一般的にバターの成分は、脂肪分が80~84%で、残りは水分(約15%)とタンパク質(約0.6%)、その他ビタミンA、D、Eなどが含まれます。

一般的に流通しているバターには大きく分けて非発酵バターと発酵バターの2種類があり、さらに塩分が加えられた加塩タイプのものと、無塩タイプのものに分けられます。日本の家庭で最も使用されているのは非発酵の加塩タイプのバターです。

ギーの原料としては通常、無塩の発酵バターが使われます。発酵バターとは原料となるクリームを乳酸菌で発酵させてからつくったものです。昔のヨーロッパの技術では、原料乳からクリームを分離するまでに自然に乳酸発酵が進むため、ヨーロッパでは発酵バターが主流となりました。特有の芳香があり、最近では日本でも増えています。

では、ギーとの違いは?


ギーもバターも原材料は同じ「生乳」ですので、元を正せば同じものです。大きく異なるのは加工の段階の違いです。

バターは生乳を遠心分離機にかけて取り出した脂肪分(18%以上)のクリーム(乳脂肪分42%以上推奨)から作られます。そのバター(無塩発酵バター)を更に加工してギーは作られます。 生乳→生クリーム→バター→ギーと加工過程によってその呼び名も変わります。そして、ギーは生乳をもうこれ以上加工できない、というところまで加工し、その純度を高めた最終形態の姿なのです。

バターを加熱し、腐る原因となる不純物を削ぎ落としつつ、生乳、生クリーム、バターから良質な脂肪成分のみを抽出したものがギーである、と考えるとわかりやすいかと思います。

奇跡のオイル、ギーの長所

それでは、バターの純度を高めたものであるギーにはどのような長所があるのかを見ていきましょう。

1. 常温環境での長期保存が可能


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