この冬の厳しい電力需給に対応するため、政府の節電要請が2022年12月1日に始まりました。また中国電力が家庭向け規制料金について来年4月からの値上げを目指しています。本格的な冷え込みが進む中、節電できる暖房器具や住宅での発電に注目が集まっています。
都築亮輔記者
「例年寒くなると売れるというファンヒーター、今年も通路に面した目立つところで販売していますが、今年の売れ筋はじつはこの裏にあるんです。」
ファンヒーターよりも売れているものとは。
西村ジョイ日用品担当・髙光祐太さん
「こちらは電気を使わずに石油のみで動かすというものなんですけど。」
売り上げが伸びているのは電気を使わない石油ストーブです。11月25日、中国電力が家庭向け規制料金の値上げを国に申請したことが報道されると、2021年の同じ時期と比べ1.3倍の売り上げがあったといいます。
中でも、節電だけなく、火力の調整で石油を節約できるストーブに人気が集まっているということです。
西村ジョイ日用品担当・髙光祐太さん
「予想はしてなかったんですけど、みなさん敏感でいまいっぱい(石油ストーブが)出てるところです。電気を使わないものというのが店全体として売り上げが好調です。」
他にも電気を使うことなく暖まることのできる湯たんぽやカイロなどがよく売れているということです。
一方、住宅事情にも変化が。
仁井玲奈さん
「ここに太陽光の売電が見れるパネルがあります。」
東京都では、2025年から新築戸建て住宅への設置を義務化する基本方針が発表されるなど、関心が集まっている太陽光発電システム。2022年7月に建てられたオール電化のこの新居にも太陽光パネルが設置されています。
仁井玲奈さん
「こんな感じで。やっぱり8月エアコンよく使っているので消費も大きいんですが、その分発電量も夏場なので大きかったりしますね。」
こちらの家では、蓄電池を設置していないため、電気を貯めて夜間や停電時に使用することはできません。しかし、太陽が出ている昼間には、自分の家での消費はもちろん売電も可能で家計にも、その影響は大きいといいます。
仁井玲奈さん
「(月に)1万5千円で売電も5千円、6千円くらいできているので。月に1万円くらいというのはかなり価格的には抑えられているのかなと思います。」
デザイン住宅を多く扱うハウスメーカーへの問合せも、徐々に増えてきているといいます。
ジューケン・吉川富志夫代表取締役
「全体の半分以上はニーズがありますね。直近で電気代が高騰していくとかそういう危機感が見えだして、そういったところで太陽光をやろうという勢いがある気がします。」
設置費用は高額ですが、将来を見据えた投資と考える人も多いんだとか。
ジューケン・吉川富志夫代表取締役
「いろんなことがあって電気代が右往左往しても、安心していられるというような所がすごく強みかなと。」