ジャッジが9年3億6000万ドルでヤ軍残留へ 史上最大のFA契約に

メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、ヤンキースからフリーエージェント(FA)となっていた今季ア・リーグMVPのアーロン・ジャッジは9年3億6000万ドルの超大型契約で残留することを決断したようだ。ヤンキースとジャイアンツが激しい争奪戦を繰り広げ、終盤にはパドレスも参戦していたようだが、ジャッジはヤンキースの一員としてキャリアを全うすることを選んだ。史上最大のFA契約となり、全球団に対するトレード拒否権が盛り込まれていることも報じられている。

9年3億6000万ドル。この巨額の契約が現在のジャッジの価値を物語っている。開幕前に7年2億1350万ドルの契約延長オファーを蹴って迎えた今季は、157試合に出場して打率.311、62本塁打、131打点、16盗塁、OPS1.111という驚異的な成績をマーク。大谷翔平(エンゼルス)との争いを制し、ア・リーグMVPに選出された。

総額3億6000万ドルという超大型契約は、ブライス・ハーパーがフィリーズと結んだ13年3億3000万ドルを超え、FA史上最高額。また、野手として年平均4000万ドルの大台に乗った初めての選手となった(投手ではマックス・シャーザーとジャスティン・バーランダーがともに年平均4333万ドルでメッツと契約している)。

ジャッジはカリフォルニア州リンデン出身で、子供のころはジャイアンツファン、特に当時の正遊撃手リッチ・オリーリアが好きだった。そうした事情もあり、ジャイアンツへの移籍を予想する声もあったが、ジャッジが選んだのはヤンキース残留。2009年を最後にワールドシリーズの舞台から遠ざかっている「球界の盟主」を再び頂点に導くというミッションを背負うことになった。

なお、ジャッジは来季からヤンキースのキャプテンに就任し、ユニフォームに「C」のマークを付ける見込みだという。ヤンキースのキャプテンはデレック・ジーター以来。過去にはベーブ・ルース、ルー・ゲーリッグ、サーマン・マンソン、ロン・ギドリー、ドン・マティングリーといった名選手たちが務めてきた。

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