たいまつで梵字 1年のけがれ焼き払う 神奈川・小田原で3年ぶり火伏祭

天下太平や火難消滅などを祈願した火伏祭=小田原市板橋の秋葉山量覚院

 今年1年の罪やけがれを焼き払い、新年の繁栄と火難消滅を祈願する年末の伝統行事「秋葉山火伏(ひぶせ)祭」が、小田原市板橋の秋葉山量覚院で3年ぶりに行われた。

 ほら貝や錫杖(しゃくじょう)の音、読経の声が厳かに響く中で、午後7時ごろに積み上げられたまきに着火。修験者装束をまとった、全国から集まった約30人の山伏が登場して山伏問答などが執り行われた。「宝剣作法」で清め、火生(かしょう)の舞とも呼ばれる「火生祓(ばらい)」で、たいまつで梵字(ぼんじ)を書く希少な儀式を披露した。

 その後、山伏らがおき火の上を素足で歩く火渡りが行われ、続いた参拝客らも無病息災を祈願していた。

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