一体感が絶妙ないぶし銀。「ふらんす館」のたまごサンド【福岡市・早良区】

福岡で10年以上パンブログを続け、2020年には城南区別府にパン喫茶をオープンさせた「pantiki」さん。毎日をリープアップしてくれる福岡のパンを、「ひとぱん入魂」の気持ちで1つずつご紹介いただく新連載。20回目の今回は、福岡市早良区にある「ふらんす館」さんのたまごサンドです。

オムライスを食べなくなった。
なんでだろう。あんなに好きだったのに。

まるで、かつて愛し合った恋人同士の会話のようですが、違います。

昔はオムライス、大好きだったんですよー。いわゆる『タンポポオムライス』(ご飯の上にオムレツがのせられて、それをナイフでカットして開くタイプ)が出始めの頃でした。

元々、薄焼き卵で覆われたタイプをそんなに好んで食べていなかったこともあり、(結局たまご巻いたご飯やん。的な?←失礼。好きな方すみません)あのトロトロした絵面に目は釘付け。

元来たまご好きな日本人。洋風卵かけご飯のような『一体感の誘惑』には皆、抗うことなどできなかったではないか?

と、こんなに熱く語るくらい好きだったのに、なんで食べなくなったのか?

それはね、ヨル トシナミ ニハ カテズ、です(涙)

もうね、ごはん2杯半はあるかな?のケチャップライスに、たまご3個使ってるかな?しかも、生クリームとか入ってるかな?のトロトロたまご。
これを完食する胃袋は、、、数年前に、どこかに置いて来てしまったよ(遠い目、、、)

そんな今の私にフィットするのは、はい、そうです。たまごサンド。

たまごサンドならば、中がオムレツだろうと、ゆで卵のマヨ和えだろうと、なんでも好きです。そして、サンドイッチは半分にカットされているところがいいよね。半分食べて、お腹いっぱいなら残しといて後で食べたら良い。

あと、これが最も重要なんですけど『一体感』ですね。
オムライスでも申し上げました通り、薄焼き卵型のものに惹かれなかった理由のひとつが、『一体感の無さ』でした。薄焼き卵とケチャップライス。一緒に口に入れてるのに、なんか、バラバラな感じがしたのです。

その点、薄めのパンと、それに包まれた卵の一体感たるや、、、もともとくっついてたのか!と笑顔で突っ込みたくなるほど。

そんなわけで、一体感とバランス重視の私は、分厚い『映え系』のものはあまり好まず。古きよき喫茶店で出てくるような、薄めのサンドイッチが好きです。

そんな私が好きなたまごサンドは、ふらんす館さんの、糸島産たまごを使ったサンドイッチ。白身のポクポクとした歯触りが残る、粗めのカット。マヨネーズは控えめのタイプです。

たまごサンドに使われているパンも、しっとりフワフワ♪
薄めの食パンで包まれたそれは、片手で持って、パクっと食べられる理想的な食べやすさ。かつ、シャキシャキレタスの存在感もある。

そして、ここ、とても重要なんですが、
薄過ぎて物足りないなんてことが無い!

隅から隅までたまごギッシリなのも、すごーくうれしいのです。
塩味も控えめで、これはきっと、食べ終わる頃にちょうど良いと思える塩梅なんだな、うん、きっとそうだ。

同じく糸島のたまごで作られたクリームがギッシリ!のシュークリームとともに、私の定番にしてテッパンメニュー。

流行りのブーランジェリーも良いけど、こういうお店の、こういう味。
失くしたくない大切な何かも教えてくれる、いぶし銀のサンドなのです。

※たまごサンドは単体での販売はなく、ハムとレタスのサンドイッチとセットになった商品としてお買い求めいただけます。セットでぜひお楽しみくださいね。

* * *

ふらんす館
住所:〒814-0003 福岡県福岡市早良区城西2丁目6−14 ベガ城西[map]
営業時間:平日 9:00〜18:00 / 土日祝日 8:00〜18:00
※売り切れ次第終了
定休日:月曜日
駐車場:なし
電話:092-834-6789
Instagram:@furansukan
https://www.instagram.com/furansukan/?hl=ja
HP:http://www.furansukan.com/

© 株式会社えんメディアネット