岡山市、児相に現職警察官配置へ 女児虐待受け県警と協議

岡山市役所

 岡山市は8日、市こども総合相談所(児相)に現職警察官を配置する方向で県警と協議していることを明らかにした。2月に発覚した女児虐待事件を検証する市有識者会議の提言に基づく対応で、連携を強化して再発防止の取り組みを具体化させる。来春の実現を目指す。

 市議会個人質問に対し、遠藤千里岡山っ子育成局長が説明した。市児相には現在、定年退職した県警OB1人が会計年度任用職員の児童虐待対応協力員として勤務し、初期対応に当たっている。新たに現職の派遣を求めて人事交流を進めることで、県警と虐待情報を共有して互いの対応を把握できる関係の構築を図る。

 市児相は「県警と顔の見える関係をつくりたい。警察官の経験を生かし、虐待だけでなく非行事案などへの助言もいただきたい」としている。

 提言は、同市の西田真愛(まお)ちゃん=当時(6)=が虐待を受けた後に亡くなった事件を検証する有識者会議が10月に公表。再発防止策として警察官の配置を「検討すべきだ」としていた。

 市は他にも、虐待を受けた子どもを一時保護する体制の強化や職員が弁護士から定期的に助言を受ける場の確保を検討している。

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