田上富久氏、不出馬の意向 来年4月の長崎市長選

田上富久氏

 長崎市長の田上富久氏(65)=4期目=が、来年4月の任期満了に伴う市長選に立候補しない意向を固めたことが8日、関係者への取材で分かった。定例市議会の最終本会議が開かれる9日にも表明する見通し。
 田上氏はこれまでの取材に「次の時代の基盤づくりが使命。(出島メッセ長崎開業など)一定軌道に乗り、次の4年は生かす段階になる」と述べていた。新しいリーダーの下で新たな発想を加え、進めるのが望ましいと判断したとみられる。
 11月28日の定例市議会一般質問では、次期市長選への態度を問われ、「重要な時期を迎えている長崎市のまちづくりを順調に進めるためにどうすべきかを念頭に熟慮したい。年内には態度を報告したい」と答弁していた。
 田上氏は九州大法学部卒。市統計課長だった2007年、4選を目指していた伊藤一長氏が選挙運動中に射殺されたのを受け補充立候補し、初当選した。九州市長会長などを務めている。
 次期市長選を巡っては、同市の会社経営で市PTA連合会顧問の原拓也氏(54)が立候補を表明している。


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