パドレスがボガーツと大型契約で合意 30歳の11年契約は史上最長に

フィリーズと合意したトレイ・ターナー、ヤンキースとの再契約で合意したアーロン・ジャッジといった大物FA選手を獲り逃したパドレスがウィンター・ミーティング最終日、最後の最後でド派手な補強を実現させた。メジャーリーグ公式サイトが関係者から得た情報によると、パドレスはレッドソックスからフリーエージェント(FA)となっていた強打の遊撃手ザンダー・ボガーツと11年2億8000万ドルで合意に至ったという。全球団に対するトレード拒否権が盛り込まれた一方、オプトアウトの権利は含まれていないようだ。

オランダ領アルバ出身のボガーツは現在30歳。ESPNによると、11年契約は30歳以上の選手が得た契約としては史上最長だという。契約満了時にボガーツは41歳になっており、その時点で遊撃手を務めている可能性は限りなく低い。にもかかわらず、なぜフェルナンド・タティスJr.と金河成(キム・ハソン)という2人の遊撃手を抱えているパドレスがボガーツの獲得に動いたのか。おそらく正三塁手マニー・マチャドが来季終了後にオプトアウト可能であることが関係しているとみられる。

FAとなったボガーツは遊撃を守り続けることにこだわりを持っていたことが報じられており、遊撃にボガーツが入ることで、タティスJr.は外野、キムは二塁へのコンバートが有力。これに伴って正二塁手ジェイク・クロネンワースは一塁へ移ることになる。ただし、来季終了後にマチャドがオプトアウトの権利を行使してFAとなり、パドレスが再契約に失敗した場合、空いた三塁にボガーツが入ることも考えられる。いずれにしても、11年契約の後半には遊撃以外のポジションに移ることになるだろう。

ボガーツは今季レッドソックスで150試合に出場し、打率.307、15本塁打、73打点、OPS.833をマーク。打率3割はキャリア4度目、OPS.800以上は同6度目であり、2年連続5度目のシルバースラッガー賞を受賞した。来年4月にタティスJr.が出場停止から復帰したあと、タティスJr.、フアン・ソト、マチャド、ボガーツが並ぶパドレスの上位打線は他球団にとって大きな脅威となるに違いない。

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