EV・PHEV市場拡大を見据え、OSSがV2Xシステム発売へ

オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社(以下、OSS)は、今後普及が拡大するEV・PHEV市場に向けて、2023年5月にV2X※ システム「KPEP-Aシリーズ」の発売を開始する。12月6日付のプレスリリースで明かした。

※ Vehicle to X。EVと何か(X)との接続や相互連携を総称する技術。EVを蓄電池として扱い、家や建物などに給電する仕組み。(プレスリリースより)

環境省が推進する「2050年カーボンニュートラルの実現にむけて」において、2035年までの新車販売の電動車比率100%の実現が国の目標として掲げられている。そのため、今後、EVの普及は急速な拡大を見せる見込みだ。

V2Xシステムは、EVを大容量の蓄電池システムと見立て、貯めた電気を住宅(V2H)や施設(V2B)で活用できるようになるシステムだ。近年の相次ぐ自然災害に対するレジリエンス強化として注目を集めている。EVは、同システムにおいて、災害発生時の停電などで非常用電源として活用でき、BCP(事業継続)への貢献が期待できる。

「KPEP-Aシリーズ」では、これまで設置が難しかった狭小地などにも設置が可能な高い自由度を実現した。さらに、従来機種より引き継いだ耐環境性により、重塩害エリアや積雪エリアでも使用することができる。くわえて、すでに太陽光発電・蓄電池システムを導入済みの利用者も、後付けで同システムを追加設置することが可能だ。

なお、OSSは、EV普及を通じたゼロカーボンとレジリエントな地域社会の両立に向けて、エネルギー変換技術や蓄電池制御技術を活用したさまざまな製品・サービスを提供していく。同時に、同領域でさまざまなパートナーとのアライアンスを図りながら、提供ソリューションの拡大を加速させていくと述べている。

システム構成図
(イメージ)

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