アドビ、RED用Camera to Cloudベータ版を公開

アドビは、2022年10月開催のAdobe MAXで、RED V-RAPTORとV-RAPTOR XLカメラとの統合を発表した。同統合により、カメラからクラウドに直接8K REDCODE RAWファイルが取得可能となる。必要なのは、カメラ、有料のFrame.ioまたはAdobe Creative Cloudサブスクリプション、および高帯域幅のインターネット接続のみで、それ以外のハードウェアやハードディスクは不要。

アドビのグローバルイノベーション担当シニアディレクター、マイケル・シオーニ氏は次のようにコメントしている。

シオーニ氏:今回、ベータ版ファームウェアが公開され、利用可能となったことを発表できるのを非常に嬉しく思います。当社は新機能をリリースする前に、自分たちで広範囲にテストします。最新の発表ビデオでこのワークフローを使用しましたが、信じられないほど速く、簡単で、堅牢であることを実感しました。この制作中に、8K RAW R3Dファイル、CDL、ProResプロキシファイル、WAV、そして各テイクに関連するカスタムLUTの自動送信を行い、4TBの8K RAWをMAGからダウンロードすることなく直接Frame.ioに送信しました。はっきり言って、これには最低でも上り800Mbpsのインターネット速度が必要です。

しかし、ProResプロキシワークフローを選択することも可能だという。

ProResプロキシワークフローは、ネットワークインフラをあまり必要とせず(最低アップロード速度80Mbps)、カメラがカットするとすぐにメタデータを含む高品質なファイルをエディタに送ることができる。カメラカードのバックアップやドライブの発送を待つ必要はなく、メディアはクラウド上に安全に保管されているので、心配する必要がないという。また、多くの人が求めていたオフスピードレコーディングを正確にキャプチャ可能となった

RED V-RAPTOR XLは、Camera to Cloudを使用してFrame.ioに直接接続

シオーニ氏:2021年初頭にCamera to Cloudを発表して以来、最初の2つのハードウェア・パートナーシップから、10以上のパートナーシップに成長しました。このカメラ内統合は、このようなパートナーシップの始まりに過ぎず、未来のメディアレスワークフローの鍵となります。

これらのパートナーシップによって実現される未来のワークフローはまだ始まったばかりです。

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