【阪神JF/追い切り診断】リバティアイランドを上回る高評価 「さすがの厩舎力といったところ」

■ラヴェル

【中間調整】デビュー2戦目、初の東京遠征かつ初の重賞挑戦だった前走・アルテミスSではスタートで後手を踏んだものの、直線で圧巻の瞬発力を披露。断然人気に推されていたリバティアイランドの追撃を凌いで重賞制覇を果たした。今年の牝馬3冠路線を賑わせたナミュールの半妹という好素質馬が、無傷2連勝の勢いに乗り2歳女王決定戦に臨んでくる。前走後はノーザンファームしがらきでの短期放牧を挟んで11月22日に栗東へカムバック。24日にさっそく坂路14-14をこなせたあたり、緩みはなさそう。1週前のCW追いでは目標とした相手が走り過ぎ、自身も伸び切れず単走となる誤算はあったものしっかり負荷の掛かる内容を消化できていた。

【最終追い切り】本番でも騎乗する坂井騎手が騎乗し、坂路単走。終い重点の調整で、鞍上の意のままドッシリと折り合って進むとラストは滑らかに加速できていた。

【見解】1週前が案外と言えば案外だが、時計そのものは上々の域。ここの動きが本当に不満だったならば最終追いで“帳尻”を合わせるべくキツい調教内容が課されたかもしれないが、実際は4F54秒3(馬なり)と、前走同様のソフト調整で済んでいる。日曜追いを含めた中間のケアでしっかり整えることができたあたり、さすがの厩舎力といったところか。課題のゲートも練習をしっかりこなせているようだし、万全の状態で臨めそう。

総合評価「A」

著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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