英が金融規制改革案、国際金融拠点の地位維持 競争力向上狙う

[ロンドン 9日 ロイター] - 英政府は9日、金融セクターを改革する30の施策を打ち出した。世界有数の金融センターとしての地位維持に向けた取り組みで、欧州連合(EU)加盟中の「負担の大きい」規則の撤廃も盛り込んだ。

EU離脱後、欧州最大の株式市場の座をオランダ・アムステルダムに譲るなど、国際金融都市ロンドンの地位が低下し、政府には規制緩和を求める声が強まっていた。

財務省は「金融サービス規制改革に対する政府のアプローチは、金融サービスのハブとしての英国の成功の基盤である、機敏性、一貫して高い規制基準、開放性を認識し、保護することだ」と表明した。

改革案には、銀行員の意思決定に係る説明責任の強化、中小金融機関の資本要件緩和のほか、空売り規制の見直し、企業の上場目論見書の刷新、EU加盟中に導入した規則の廃止・改革を盛り込んだ。

中銀デジタル通貨について数週間以内に協議する方針。

また企業のESG(環境・社会・ガバナンス)の影響を格付けする業者の規制に関しても協議する予定。

イングランド銀行(英中央銀行)の健全性規制機構(PRA)に対し金融セクターの国際競争力により焦点を当てることを求める法改正も計画。

ハント財務相がベイリー英中銀総裁に宛てた書簡によると、PRAは銀行と保険会社を監督し、金融サービスの競争を促進する役目を負っているが、「金融サービス部門を含む英経済の国際競争力と中長期的な成長」を責務に追加する。

新たな責務は「関連する国際基準との整合を図る」ことが条件となる。

英中銀の報道官は政府の提案について、財務省と協力していくとした上で「世界の主要な金融センターとしての英国の地位を支える安全で堅固な金融システムを維持し続ける」と述べた。

EUも、ロンドンへの依存を減らすための独自の金融規制を整備している。

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