人気キャンプギアを鹿ツノでカスタム!とろサーモン村田が「火ばさみ×鹿ツノ」のおすすめDIYを詳しく解説

「鹿ツノをナイフのハンドルやランタンハンガーなどに組み込み、手持ちのギアを無骨な見た目にアレンジしたい!」。そんな願望を持っているキャンパーはきっと多いはず。とろサーモン村田さんをプレゼンキャンパーに迎えたSeason31「地産地消でチルキャンプ」では、おぎやはぎさんが、火ばさみの鹿ツノカスタムに挑戦しました。誰もが知りたいその手順の詳細をご覧ください。

キャンプ好きなら一度は憧れる「鹿ツノを用いたカスタム」で、手持ちのギアを変身させよう

出典:fam Autumn Issue 2016

愛用のギアに新たな魅力をプラスしたいなら、鹿のツノを使ったカスタムがおすすめ。ワイルドさと美しい曲線美を併せ持つ鹿ツノは、手持ちのキャンプギアを世界にひとつだけの無骨アイテムに変身させてくれます。見た目のブラッシュアップはもちろん、ギアへの愛着も一層深まることでしょう。

純正グリップを変えるだけで、個性的でスタイリッシュなギアに変身

番組内でカスタムした火ばさみは、テオゴニアのファイヤープレイストング。純正の木製ハンドルももちろんかっこいいのですが、グリップを鹿ツノに変えることで、より無骨により個性的な見た目にアレンジしていきます。

火ばさみの鹿ツノDIYは、とろサーモン村田さんの提案から始まった

道具にこだわりのあるキャンパーとして知られているとろサーモン村田さんは、つねづね鹿ツノカスタムギアを手に入れたいと思っていたひとり。今回、「ぜひおぎやはぎさんと一緒に、火ばさみの鹿ツノカスタムに挑戦したい」という魅力的な提案を持って番組に来てくれました。これには、おぎやはぎさんも興味津々。村田さんの熱い思いと、おぎやはぎさんのワクワク感がシンクロし、いよいよカスタム作業がスタートします。

撮影:吉田 達史

鹿ツノの加工ってどうやるの?準備から取り付けまで、一連の作業を余すところなく紹介

撮影:吉田 達史

鹿ツノカスタムに挑戦するのは、おぎやはぎさん、村田さんに加え、もうひとりのゲスト、やす子さんの4人。「火ばさみに鹿ツノを組み込みたい!」という村田さんの提案に、一同驚きながらも興味を示します。「クルマのハンドルカバーやシフトノブを変えるのと同じ考えね」という矢作さんの指摘は言い得て妙。感性が試されるカスタムだと言えるでしょう。ランダムな形状の鹿ツノだけに、最終的にどんな仕上がりになるのか予想がつきませんが、とにかく作業スタートです。

火ばさみのハンドルをカスタムするために必要なもの

ベースとなる火ばさみ、鹿ツノに加え、安全かつ効率的にカスタムを進めるために、以下の道具を用意します。

●テオゴニアのファイヤープレーストング
●鹿のツノ
●マスキングテープ
●のこぎり
●電動ドリルドライバー
●鹿ツノに穴を開けるためのドリルビッド
(※今回はテオゴニアの鉄の径に合わせて「7.6mm」を使用)
●穴開け用の補助板
●接着剤
(※今回は「セメダイン SUPER X クリア」を使用)

まずは火ばさみの純正グリップを外すところから作業開始

撮影:吉田 達史

作業内容を即座に理解した小木さんは、さっそく木製のグリップを引っこ抜きます。テオゴニアのグリップは接着剤のみで固定されているので、力を入れて回せば意外と簡単に外れてくれます。

STEP01 純正の木製グリップを引き抜く

もともと取り付けられているグリップを外す。固くて外れにくい場合は、ハンマーなどでグリップを外側に向かって叩くと外れやすくなる。

続いて、完成形や使い勝手をイメージしながら鹿ツノをのこぎりでカット

撮影:吉田 達史

純正グリップを取り外したら、そこに鹿ツノを重ねたりしつつ完成形のイメージを膨らませます。実際に焚き火の時に使う道具ですから、実用性を意識することも大切。長さ、握り心地、きちんと力が入るかどうかを見極めなくてはなりません。矢作さんも鹿ツノを手に持ちながら、どれくらいの長さにカットするべきか思案中。

撮影:吉田 達史

イメージが固まったところで、ノコギリで鹿ツノをカットします。出演者のみなさんが口をそろえたのは鹿ツノの意外な硬さ。それぞれが必死にノコギリを動かしてカットしようとしますが、一筋縄ではいきません。

撮影:吉田 達史

小木さんはカット作業に悪戦苦闘しつつ、「鹿のツノってすごいんだな!」と、その頑丈さに感心した様子。やす子さんは「こんな経験したことないです!」と、ノコギリでツノを切るという不思議な体験を楽しんでいるようでした。

STEP02 カットしたい部位に目印をつける

持ち手としての使いやすさなどを考慮しつつ、のこぎりでカットしたい場所に、いったんマスキングテープで印をつける。

STEP03 鹿ツノをのこぎりでカットする

マスキングテープを目印にしながら、鹿ツノをのこぎりでカットする。使用するのこぎりは、木などをカットする刃が厚めの製品がよい。表面の傷を防ぎたいなら、鹿ツノにウエスなどを巻いておこう。

カットした鹿ツノを固定して、下に向かって真っ直ぐに穴を開けていく

次の工程は、鹿ツノに穴を開ける作業。電動ドリルドライバーを使ってツノに穴を開けるのですが、火ばさみの柄を挿し込んだ際に抜けないよう、穴の大きさ、深さを決めていきます。

撮影:吉田 達史

鹿ツノの断面に穴を開ける際は、上の写真のように鹿ツノを立てた状態で固定できる板があると便利です。鹿ツノを縦に持ち、その断面にドリルをあてる小木さん。ツノ自体が意外と細いことに気付き、不安を隠せません。それでも覚悟を決めてグイグイと穴を開けていきます。

撮影:吉田 達史

不規則な形の鹿ツノですからしっかりと固定するのは難しいもの。グラつく小木さんのツノを、さりげなく支える矢作さん。コンビ愛を感じます。

撮影:吉田 達史

矢作さんは常に慎重派。ゆっくりと丁寧に時間をかけてドリルを押し込んでいく作業ぶりに「もっともっと押せ!そこでもっと押せよ!」と、現場では小木さんからヤジが飛んでいました。

STEP04 穴(ドリルピット)のサイズを決める

鹿ツノに開ける穴のサイズは、差し込む部分の鉄の径とほぼ同サイズがベストなので、事前にサイズを計測しておく。
テオゴニアのファイヤープレイストングの場合、鉄の径は7.7mmなので、ほぼ同サイズの7.6mmのドリルビットをドリルドライバーに装着する。

STEP05 穴を開ける深さを決めて印をつける

鹿ツノに開ける穴が深くなりすぎないように、ドリルビットに印をつける。根本を1.5cmくらい残した状態で鹿角がハマるように、写真のようにハンドルを合わせながらマスキングテープを張るとよい。

STEP06 鹿ツノの断面を上に向けて固定する

鹿角に穴を開けるために、まずは断面を上に向けた状態でグラつかないように固定する。鹿角の先端が収まるように、写真のような穴を開けた板を事前に作っておくと便利だが、クランプなどで固定してもOK。

STEP07 鹿ツノをしっかりと手で持ち穴を開ける

断面の真上からドリルビットを押し当て、マスキングした深さに到達するまで穴を開ける。

鹿ツノの穴に接着剤を流し込んだのち、柄を差し込めば完成!

撮影:吉田 達史

いよいよ作業は佳境に入ります。火ばさみの柄の部分に鹿ツノを装着するため、開けた穴に接着剤を流し込みます。村田さんは小ぶりの鹿ツノに、丁寧な手つきで接着剤を投入します。

撮影:吉田 達史

小木さんはこの段階になって、「自分の鹿ツノは長すぎるのでは?」と、後戻り不可能な問題に気づいた様子。最終的にどんな使い勝手になることやら……。

撮影:吉田 達史

鹿ツノをハンドル部分に取り付け、角度とバランスを調整する矢作さん。どんな向きで取り付けるかによって握り心地や使い勝手が変わるので、実際にはさむ動作を試しながら位置を決めるのが正解のようです。

STEP08 開けた穴に接着剤を流し込む

鹿ツノの穴の中に接着剤を流し込む。流し込む接着剤の量は、親指の横幅分くらいが目安。今回は「セメダイン SUPER X クリア」を使用。

STEP09 鹿ツノの穴に柄の先を突っ込む

接着剤を流し込んだ穴の中に柄の先を回しながら押し込む。あとは接着剤が乾くまで5〜10分ほど待てば、火ばさみの鹿ツノカスタムは完了!

カスタム大成功!かっこよくて使いやすい、世界にひとつだけの鹿ツノ火ばさみが完成

それぞれの真剣な作業が実り、火ばさみの鹿ツノカスタムは完了!最後に、全員のイケてる火ばさみをひとつひとつ見ていきましょう。

小木作「カニバサミ的ダイナミックグリップ」は無骨の極み

撮影:吉田 達史

小木さんの作品は、カニのハサミのような形状の鹿ツノが存在感を放ちます。迫力満点のフォルムが印象的ですが、ご本人いわく「デカすぎて使いにくいかも……」。それでも、実際に薪を掴んでみると思いのほか使えることが判明!見た目の豪快さも相まって、大成功と言える仕上がりになりました。

撮影:吉田 達史

矢作作「繊細なカーブをまとったグリップ」は優しくて力強い

撮影:吉田 達史

慎重に作業を進めた矢作さんのハンドルは、小木さんとはまた違った形状の二股タイプ。繊細なツノの曲線が美しいですね。二股に分かれる手前の部分を握るようになっているので、しっかりと手に馴染みます。ご本人も思わず「使いやすい!」と絶叫するほどの完成度でした。

撮影:吉田 達史

村田作「余りものだけど使い勝手No.1」。まさにシンプルイズベスト

撮影:吉田 達史

ジャンケンに負けて、小木さんがカットしたあとの余った鹿ツノをつかまされた村田さん。シンプルで小ぶりなパーツになってしまっただけに見た目の派手さはありませんが、実用性の高さはピカイチ。ツノのサイズ感も本体の取っ手とベストマッチ。既製品のように整った火ばさみが出来上がりました。

撮影:吉田 達史

やす子作「複雑すぎる形状のグリップ」は芸術的な逸品

撮影:吉田 達史

元自衛官ならではの根性を発揮して作業を進めたやす子さんの鹿ツノは、複雑で個性的なグリップに変身。インテリアとしても充分な存在感を放ちそうなアートな火ばさみが完成しました。グリップにボリュームがある分、握るときにグッと力を入れやすいかもしれません。重い薪もしっかり掴めそうです。

撮影:吉田 達史

鹿ツノカスタムによって、おしゃれに変貌した火ばさみはいかがでしたか?出演者のみなさんの作品を見て「自分もやってみたい!」と思った人も多いのではないでしょうか。

鹿ツノを用いたキャンプギアのアレンジは、火ばさみに限らず、さまざまなギアに応用できます。ひと味違ったキャンプギアを手に入れたいと思っているみなさんは、ぜひ試してみてください。

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