配当+株主優待でQUOカードがもらえる12月の権利確定銘柄6選

年末が近づいてきて「NISAなどの投資枠を使い切らねば……!」という方もいるのではないでしょうか? 今回は12月が権利確定月で、配当も優待ももらえる銘柄を紹介します。


株主優待のトレンド

さて株主優待については足元では見直す動きが広がっていることはご存知でしょうか?

2022年4月の東京証券取引所の市場再編で、株主数の規定が緩和されたことや、機関投資家などからの公平な利益還元の要求に応えるよう、優待よりも配当を重視する企業増えたこと、新型コロナウイルス禍による業績悪化で優待廃止をする企業も出ています。

とはいえ株主優待を実施している企業はまだまだ多くありますし、個人投資家から人気もあります。そして実は3月、9月に次いで年末である12月は株主優待の権利確定が多い月でもあります。

株主優待にはあまり興味はないという方でも、QUOカードでしたら、コンビニなどでも使え、実質的にお金とほぼ同じ意味を持つ株主優待だと考えます。そこで12月が権利確定月でQUOカードがもらえる、配当+優待利回りがもらえる6銘柄をみていきましょう。

グローバル・リンク・マネジメント(3486)

ESGへの取り組みとして環境配慮型の不動産を展開しており、日本で市場環境に配慮した不動産企業として注目してほしい企業です。BELS4つ星以上、ZEH-M Orientedを標準仕様にしているほか、ZEH環境認証を業界で初めて受けています。

10万円台から投資できて配当が4%超え、100株以上保有で1,000円相当のQUOカードがもらえます。

参照:グローバル・リンク・マネジメントの株主「株主還元について」

INPEX(1605)

Energy Transformation(EX)のパイオニアとして、日本の年間エネルギー消費量の約1割に相当する規模の石油・天然ガスを世界各国で生産するエネルギーのグローバル企業です。生産石油・天然ガスから水素、再生可能エネルギーまで多様でクリーンなエネルギーを供給している企業です。コモディティの値動きを表すCRB指数との相関係数が高く、インフレに強いと考えられる銘柄であることもおさえておきたいですね。

400株以上を1年以上継続して保有しなければ優待はもらえませんが、優待の贈呈にあわせて、QUOカード券面額の5%相当額を社会貢献団体へ寄付しており、この銘柄に長期投資する意義を感じさせてくれます。配当が約4%と高いことも高ポイントだといえます。

参照:INPEX「株主優待」

アウトソーシング(2427)

派遣業を行う企業で、派遣スタッフ管理システムCSM(クラウド・スタッフィング・マネジメント)で、派遣管理のDX化も行っています。ITや建設、医薬分野など多岐にわたって未経験者を教育して配属するスキームを持っていることも強みで、外国人技能実習生等の管理受託分野においても適切な管理実績を積み上げており、人への投資関連ともいえる銘柄といえそうです。

株主優待は100株保有で1,000円のQUOカードがもらえます。

参照:アウトソーシング「株主優待情報」

ニチリン(5184)

自動車やバイクのホースが主力で、底堅い需要があるビジネスがメイン。住宅関連ホースなど、ホースおよび配管部品の専門メーカーであり、中国、アジア、北米、欧州に生産拠点を有するグローバル企業です。

100株以上を1年以上保有すると1,000円相当のオリジナルQUOカード、3年以上保有すると3,000円相当のオリジナルQUOカードがもらえます。

参照:ニチリン「株主優待」

ミヨシ油脂(4404)

創立100年を越える老舗の食品・化学の油脂素材メーカー。生産設備の製造技術力につよみがあり、食品事業では国内生産量トップクラスとなっているほか、油化(化学)事業でも独特の市場を開拓しています。

2020年11月6日に新設された株主優待では100株保有で1,000円のQUOカードがもらえます。

参照:ミヨシ油脂「IR情報」

ハイパー(3054)

法人を対象にコンピュータ本体やソフトウェア、周辺機器などを販売する「ITサービス事業」のほか、「アスクルエージェント事業」も展開しています。「ユーザーニーズ実現企業」を経営理念に掲げており、セキュリティー関連事業への取り組みにも注力しています。

100株保有で1,000円のQUOカードがもらえます。

参照:ハイパー「配当情報・株主優待情報」


配当+優待利回りがもらえる銘柄を紹介してきましたが、インカムゲイン狙いで高利回りの株を長期投資するというのも、戦略の一つかと思います。

なお今回の銘柄はあくまで一例で、個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。株主優待を狙って買いが増えることにより、権利付最終日にかけて株価が上昇することがあることは覚えておいてください。投資は、現在の株価水準と株主優待の魅力とを検討した上で、ご自身で判断をしてください。

皆様の投資戦略の参考になれば幸いです。

12月5日週「相場の値動き」おさらい

12月9日(金)の東京株式市場の日経平均株価は、前日比326円58銭高の2万7,901円01銭と3日ぶり反発。12月2日(金)の日経平均株価は2万7,777円90銭でしたので、週間では123円11銭の上昇となりました。

今週の相場は、手がかり材料が少なかったと言えるのではないでしょうか。

11月の米ISM非製造業景況感指数が56.5と市場予想を上回ったほか、10月の54.4から改善を見せており、12月FOMCでは0.5%の利上げが折り込まれていますが、その次の2月FOMCでも0.5%の利上げとなるのではないかとの見解が出てきておりFRBによる利上げ長期化、ターミナルレートが上がるとの懸念が株式市場の重しとなっているようです。

12月13日(火)にCPI、14日(水)のFOMCの結果発表など重要イベントを控えての手控えムードも。15日(木)にはECB理事会、19.20日には日銀金融政策決定会合もありますので、おさえておきましょう。

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