キャビアづくりを研究 糸魚川の特産化へ意気 海洋高資源育成コース

 世界三大珍味と称される「キャビア」づくりに取り組んでいる海洋高(増田てつ志校長)で6日、資源育成コース2、3年生25人が本年度の作業に取り組んだ。本格的なキャビアづくりを間近に、技術習得とより良い商品作りの研究に位置付け。いずれは糸魚川の特産品にしたいと意気込んでいる。

チョウザメから卵を取り出し、キャビアづくりに取り組む海洋高生徒ら

 同コースでは2015(平成27)年から、キャビアの地域特産化を目標にチョウザメを飼育してきた。農業法人・SKフロンティア(糸魚川市日光寺、渋谷一正代表取締役)との産学連携事業。同社水槽で稚魚を含め約2000匹を育てている。
 担当する同校の岡部泰基教諭と渡邊憲一非常勤講師によると、チョウザメの卵であるキャビアづくりは4回目。購入魚のチョウザメを神経締めし、卵巣を取り出し、これまでの経験を基に、ドイツ産の岩塩を使って、水洗いした卵と混ぜ合わせた。この日は約2キロを製造した。
 翌日、エチルアルコールとドライアイスを使って急速冷凍。解凍した時に出るドリップ(余分な水分)を抑える方法を研究した。稚魚から育てた飼育魚が8歳になる来冬が本格的な製造の始まりになるという。
 竹下侑冶君(3年)は「他の高校では体験できない。先輩が育ててくれたチョウザメから商品になる。高級な食材として取り扱われるので緊張するけど、楽しく作業をすることができた」と充実した表情で話していた。

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