アバターで似合うメガネを品定め…スマホなどで250種類“試着”可能 福井県の増永眼鏡、東京と大阪の直営店で新サービス

アバターで眼鏡を試着した画面(増永眼鏡提供)

 眼鏡枠製造販売の増永眼鏡(本社福井県福井市今市町、増永宗大郎社長)はこのほど、顧客の顔のアバター(分身)を作成し、自宅などで眼鏡を画面上で“試着”してもらう国内初のサービスを始めた。スマホやタブレットなどで商品を店外でじっくりと選ぶことができる。今後はオンラインストアとの連携なども計画しており、増永社長は「眼鏡の新しい売り方を提案していきたい」としている。

 通常、店舗滞在時間は商品選定のほかフィッティングやレンズ加工、商品受け渡しなどで、1~2時間ほどかかるという。新型コロナウイルス感染拡大のため来店を控える人もいたことから、「店舗での滞在時間を減らし、顧客が少しでも買いやすい環境」(増永社長)を目指しサービスを開始した。

 同サービスを利用できるのは直営6店舗のうち下北沢店(東京)と阪急三番街店(大阪市)。両店にある9台のカメラを搭載した機器を使用し、顔の形や目の位置などを計測。約5分ほどでアバターが作成できる。

 専用アプリにアバターを登録することで眼鏡を掛けた画像を映し出すことができる。「商品を選ぶ際に家族に助言をもらうことも多い。このサービスを使えば家でゆっくり見てもらえる」と増永社長。従業員の接客時間も減り、その分を従業員育成の時間にするなどの副次的効果も期待できると考えている。

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 現在、試着できるのは約250種類で、来年春までに800種類に増やす予定。また、11月に開設した同社商品のオンラインストアとも、ゆくゆくは連携していく計画だ。増永社長は「将来的に視力測定やフィッティングなども店舗に行かなくてもできるようになるかもしれない。将来を予測しながら、新たな販売方法を模索していきたい」と話している。

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