大津女児暴行死事件、違法薬物所持の母親に懲役2年4カ月の実刑判決

大津地裁

 昨年夏に大津市の少年(19)が自宅で妹=当時(6)=を暴行し死亡させた事件に関連し、違法薬物を所持、使用したとして麻薬取締法違反や覚醒剤取締法違反などの罪に問われた介護職の母親(42)の判決公判が12日、大津地裁で開かれ、西脇真由子裁判官は懲役2年4月(求刑懲役3年)を言い渡した。

 判決によると、母親は昨年8月4日、大津市の自宅で麻薬「ケタミン」や覚醒剤、大麻を所持し、同7月下旬~8月4日、ケタミンを使用した。

 少年は昨年7月下旬~8月1日、自宅で妹を殴ったり蹴ったりして死亡させたとして、傷害致死容疑で滋賀県警に逮捕された。この事件は、「ジャングルジムから妹が落ちた」という少年の申告で発覚したが、県警は司法解剖の結果などから転落の事実はないと判断して、少年を逮捕した。大津家裁は「(兄妹は)母親によるネグレクト(育児放棄)状態にあった」と認定し、少年を第1種少年院送致の保護処分にした。

 自宅の家宅捜索で違法薬物が見つかったことから、母親による薬物所持の疑いが浮上し、県警が母親を逮捕した。

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