参加者が外壁にペイント ドラゴンパークで完成イベント

外壁のペイント作業をする参加者(和歌山県田辺市龍神村柳瀬で)

 和歌山県田辺市龍神村柳瀬に廃店舗を改修した新たな交流拠点「DRAGON PARK(ドラゴンパーク)」ができ、整備を進めてきた「龍の里づくり委員会」(伊藤研治委員長)などが10日に完成イベントを開いた。参加者が外壁をペイントした他、マルシェや音楽イベントもありにぎわった。

 ドラゴンパークは、パチンコ店だった建物を改修した。委員会のメンバーを中心に、地域の有志や子どもたちも作業に加わり、手づくりで内装や外装の仕上げを進めてきた。

 10日のペイント作業には、来場者や地域の子どもたち約60人が参加。下絵の上からペンキで色を塗り、外壁を完成させた。絵はカモシカやカワセミなど龍神村の動物や植物と「龍」をモチーフにしており、明るいイメージになるよう配色を考えてペイントした。

 この日は、ドラゴンパークの仕上げ作業の指導に当たっていた「TEAM(チーム)クラプトン」のメンバーも駆け付けて、一緒に作業をした。「チームクラプトン」は関西を中心に活動し、みんなで一緒に作ろうという意味の「DIT(Do it Together)」をテーマに作業のサポートや設計、デザインなどを手がけている。

 会場ではマルシェ「ドラゴンマーケット」も開催。シイタケバーガーや龍まん(豚まん)、養鶏場「とりとんファーム」の卵、その卵を使ったチーズケーキに加えて、コーヒーやたこ焼き、おでん、サンドイッチなどを販売した。龍神観光協会が龍神温泉の足湯を体験できるブースを設けたほか、龍神村のクリエイターによる展示販売やワークショップもあった。

 また、田辺市を中心に紀南地域でまちづくりの活動をしている一般社団法人「アンドローカル」の協力で、音楽イベント「龍神村OTOGORI~みんなでつくる龍神の未来」も開いた。県出身の畑崎大樹さんやバンド「THE LOCAL SERVENTs」など地元ゆかりのアーティストが出演。アコースティックライブやウクレレ、フラダンスなどを披露した。

 龍の里づくり委員会事務局の五味一平さん(44)は「無事に完成し、皆さんにお披露目できてうれしい。以前の建物とは全くイメージが変わっていて、かなり満足できる出来栄えとなっている。地域の人や、地域の外から来た人にとっての交流の場になってほしいと思っている。皆さんに気軽に利用してもらえたら」と話した。

完成したドラゴンパークで開かれた音楽イベント

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