ガサガサ「かかと」がツヤツヤに!乾燥する季節に備えて原因や対処法を解説

「かかとがガサガサでタイツが伝線する」

「寝ているときにかかとの皮が寝具に引っかかって痛い」

「かかとのガサガサはどうしたら改善するの?」

このような悩みや疑問をかかえていませんか?

かかとのガサガサは、ケアしてもすぐにくり返すので悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、ガサガサかかとになる原因や解消法について、薬剤師がご紹介します。

1 ガサガサかかとになる原因とは?

そもそも、かかとの皮膚はどうしてガサガサになりやすいのでしょうか。ここでは、その原因を3つご紹介します。

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1-1 皮脂腺が少なく、乾燥しやすい

かかとは、他の部位に比べて皮脂腺が少なく、乾燥しやすいという特徴があります。皮脂の分泌が少ないと皮脂膜が作れず、肌の水分が蒸発しやすくなるのです。

1-2 ヒールが高い靴ばかりはいている

ヒールが高い靴ばかりはいていると、かかとに圧がかかって角質が厚くなってしまいます。また、歩行による摩擦を受けやすいことも、かかとの皮膚が厚く、ガサガサになる原因のひとつです。

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1-3 かかと水虫の可能性

かかとのガサガサが長期間治らない場合は「かかと水虫」の可能性もあります。水虫は足の指と指の間に発生するイメージですが、かかとにも起こりえます。

かかと水虫は乾燥やあかぎれ、ひびなどとの区別が難しく、粉を吹いたような状態が長く続きます。いくら保湿しても治らない場合や、足の指のかゆみを伴う場合などは無理せず皮膚科を受診しましょう。

2 どうにかしたい! ガサガサかかとの対処方法

タイツを伝線させたり、布に引っかかって出血したりするようなガサガサかかとは、なるべく早く改善したいですよね。ここでは、ガサガサかかとの対処法を3つご紹介します。

2-1 入浴後に尿素入りのクリームで保湿する

ガサガサかかとの大きな原因は乾燥なので、お風呂の水分でやわらかくなった角質を尿素入りクリームで保湿しましょう。尿素には角質をやわらかくする働きがあり、保湿力が高いという特徴があります。

ただし、かかとがひび割れている場合は尿素が刺激になる可能性があるため控えましょう。

2-2 ビタミンA・C・Eを摂取する

ビタミンA・C・Eは皮膚のターンオーバーを整え、肌の健康に役立つといわれています。日頃からほうれん草やかぼちゃといった緑黄色野菜、果物などを積極的に摂りましょう。

なお、皮膚の血行促進効果があるとされるビタミンEは、ドラッグストアや薬店などで売られているかかと用クリームにもよく配合されている成分です。

2-3 クッション性の高い靴をはく

かかとに圧がかかると角質が厚くなりやすいので、なるべくクッション性の高い靴をはくようにしましょう。

「おしゃれをしない日はクッション性の高いスニーカーにする」など、ときには足に優しい靴をはいて負担を軽減することも大切です。

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3 ガサガサかかとには漢方薬もおすすめ!

ガサガサのかかとには、からだの内側から働きかける漢方薬の活用もおすすめです。

かかとがガサガサになる原因は、潤い不足による乾燥や血行不良と考えられています。

ガサガサのかかとを改善するには、「かかとの角質層の水分不足を補い乾燥を改善する」「血行をよくして肌に栄養を届け、肌の代謝をよくする」などの作用をもつ漢方薬が用いられます。

漢方薬はガサガサかかとの原因を根本から改善するため、ツヤツヤのかかとを手に入れることができるでしょう。

ここでは、ガサガサかかとに悩む方におすすめの漢方薬を2種類紹介します。

<ガサガサかかとの解消におすすめの漢方薬>

・四物湯(しもつとう):血(けつ)を補い、巡りをよくすることで肌に栄養を届け皮膚の乾燥を和らげます。冷え症やシミの治療にも用いられます(※1)。

・当帰飲子(とうきいんし):血と気を補うことで、肌に栄養と潤いを与え、肌の乾燥を緩和し、かゆみや湿疹にも働きかけます。冷え症が気になる方に向いています(※2)。

漢方薬を選ぶ際に重要なポイントは、自分の状態や体質に合ったものを選んでいるかどうかです。症状や体質に合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じる可能性もあります。

しかし、どの漢方薬が合っているのかを自分で見極めることは、なかなか難しいですよね。最近では、AI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。

AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めて、自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。ぜひ活用してみてください。

あんしん漢方(オンライン漢方)

4 ツヤツヤかかと

でタイツの伝線や皮むけから開放されよう!

かかとがガサガサになる主な原因は、乾燥です。かかとは皮脂腺が少なく皮脂膜を作りにくいため、皮膚からの水分の蒸発を防ぎにくいのです。

これからさらに寒くなる冬は、乾燥が気になる季節でもあります。保湿力の高い尿素クリームなどを使い、かかとの乾燥を防ぎましょう。

また、乾燥ケアに加えて、日常生活に漢方薬を取り入れてみることもおすすめです。ガサガサかかとの悩みを解消し、乾燥が気になる冬でもツヤツヤのかかとを保ちましょう!

参考文献

(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ四物湯エキス顆粒(医療用)」

https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8921

(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ当帰飲子エキス顆粒(医療用)」

<この記事を書いた人>

薬剤師 稲嶺 千春
北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。

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