岡山「市民の童話賞」13点入賞 優秀賞に松本さんと松永さん

入賞作品をまとめた「おかやま しみんのどうわ 2023」

 岡山市は12日、市民らの創作童話を募った「第38回市民の童話賞」の入賞作13点を発表した。最優秀賞(一般の部)は該当がなく、優秀賞(同)に松本正樹さん(67)=北区=の「お父さんのじょりじょり」と、松永浩典さん(57)=中区=の「ヘチマ・サマー」を選んだ。18日に山陽新聞社さん太ホール(北区柳町)で表彰式を開く。

 幼児、小学校低学年向けの「お父さんのじょりじょり」は、大人になった「ぼく」が、幼き日に父親からされた頬ずりにまつわる記憶を回想。「ヘチマ・サマー」は中高学年向けの作品。小学6年生の男の子が主人公で、ヘチマの世話をする様子や友達の女の子との関係性を描いた。

 全国SLA(学校図書館協議会)学校図書館スーパーバイザーや大学教員らが選考委員を務めた。松本さんの作品は「どの場面も生き生きとした情景が目に浮かぶ」、松永さんは「具体的なことが丁寧に描かれ、読者を世界に引き込んでくれる」などと評価された。

 童話賞は文学の素晴らしさや創作活動の楽しさを実感してもらおうと、1984年に創設。入賞作は一般の部が応募41点から5点を選出し、小中学生の部は320点から8点を選んだ。入賞作をまとめた作品集「おかやま しみんのどうわ 2023」(A5判、177ページ、1045円)が18日から県内の主要書店で販売される。

 他の入賞者は次の皆さん。(敬称略)

 【一般の部】入選 朋永恭佳(広島市)小野幸代(岡山市中区)実近裕美(南区)

 【小中学生の部】入選 田原すみれ(岡山中央小2年)岡本琴葉(就実小3年)鈴木綾乃(鹿田小4年)菰口紗耶(大安寺中等1年)松本アリアラムジー(県立操山中1年)▽佳作 口羽小夏(就実小5年)坂本浩和(岡山中2年)吉田友恵(後楽館中3年)

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