〈西武ライオンズ・滝澤夏央〉夢や目標に向かって 上越に帰郷 野球教室講師に プロの技術や思い伝える

 プロ野球(NPB)、埼玉西武ライオンズの滝澤夏央選手(19、関根学園高出)がプロ1年目のシーズンを終えて上越に帰郷し、11日、母校体育館で野球部OB会主催の野球教室に参加した。上越市学童野球連盟所属の6年生を対象とした野球教室の講師となり、子どもたちに声を掛けて技術指導し、夢や目標に向かって頑張ってほしいと激励した。

教室の合間に子どもたちと話し、捕球についてアドバイスを送る滝澤選手(左)

 滝澤選手は5月13日に育成から支配下選手契約され、1軍に昇格。遊撃手で即先発出場し、プロ初安打初得点をマーク。翌日の試合でも同点の三塁打を放つなど活躍した。プロ1年目は1軍戦48試合に出場し、打率2割2分4厘の成績。
 この日の野球教室にはユニホーム姿で登場。「僕も初めての野球教室で緊張している。友達感覚で話してほしい。きょうは楽しんでいきましょう」とあいさつした。幼年球児は18チームから約90人が参加。キャッチボール、ノック、打撃と、同校とプロで習得した技術と心持ちを子どもたちに伝えた。

子どもたちとの〝対決〟も。幼年球児の投げた球を打つ滝澤選手。捕手役は同期の主将だった田原輝也さん

 ダッシュでは「腕を速く振ること」、キャッチボールでは「(右投げの人は)左足を前にして捕って、投げる体勢に」などとアドバイス。質問コーナーもあり、「グラブのこだわりは」との問いに「握るのではなく当てて捕る感覚。浅くも深くもないグラブ」と答えた。目標とする選手については「同じチームの源田(壮亮)さん。生で見ると、ほれるようなプレーをする。将来的には源田さんを超えられるように頑張りたい」と話した。
 最後に「夢に向かって努力し、プロ野球選手になれた。夢や希望を持って頑張ってほしい」と話し、「体が小さくてもできるところを見せ、夢や希望を与えられる選手になることが目標。それを目指して僕も頑張りたい」と2年目以降の決意を示した。
 出身チームの三郷タイフーンの林成悟主将(大手町小6年)は「自分たちのチームの先輩がプロでやっていて、あらためてすごいと思った。学んでレベルアップしたい」と、憧れのまなざしで見詰めた。
 主催の同校野球部OB会、小池寛之会長は「滝澤選手のプレーを見て、一つでも多く身に付けて、自分のものにしてほしい」と実施した思いを話した。上越市学童野球連盟の小日向俊郎会長は「子どもたちの目標であり、憧れ。一投一打に目を輝かせて、滝澤選手の背中を追い掛けて頑張ってほしい」と子どもたちを激励した。

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