横浜翠嵐高の定時制存続へ団体結成 「共生社会の時代に逆行」「今後も必要な学校」

横浜翠嵐高校定時制の存続を求めて発言する卒業生=横浜市神奈川区

 多文化共生社会に向けて外国につながる生徒の支援を積み重ねてきた神奈川県立横浜翠嵐高校夜間定時制(横浜市神奈川区)の存続を求める市民団体の結成集会が11日、同区内で開かれた。県教育委員会が2026年度からの募集停止を決めたことについて、「多文化共生教育の必要性が高まっている時代に逆行」「別の学校に引き継ぐのは容易ではない」と批判が相次いだ。

 事務局長に就いた元同校定時制教員の遠藤正承さんは基調報告で、県教委が募集停止の理由として校舎の老朽化や交通利便性、全日制と定時制の同居といった課題を挙げていることを問題視。「大規模な耐震工事を近年しており、横浜駅が最寄りなので利便性は高い。全日制と定時制の同居は翠嵐だけではない」として、いずれも募集停止の理由にはならないと指摘した。

 オンラインを含めて70人が参加した集会には卒業生も駆け付け、「今後も必要な学校」と声を上げた。

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