〈動画あり〉西武ライオンズ・滝澤夏央選手 経験積みさらに飛躍へ プロの空気に充実感

 野球教室に参加した埼玉西武ライオンズ滝澤夏央選手(19、関根学園高出)は終了後、報道陣のインタビューに応じた。子どもたちへの指導で初心に帰り、飛躍のプロ1年目を振り返って手応えと課題を挙げた。前後の取材や子どもたちとのやりとりを含めた内容をまとめた。

時折笑みを浮かべながら、子どもたちの質問に答える滝澤選手

 ―プロ1年目の総括を。
 目標としていた支配下選手契約は早くに達成でき、それはすごく良かったが、(トータルで見ると)失敗やミスも多かったので、経験として来年以降に生かせるようにやっていきたい。全然まだまだ、数字だけでなく内容も良くなかった。
 ―5月13日に支配下選手契約され、即スタメン出場した感想は。
 僕がこんなところに立っていていいのか、足が地に着かず、夢のような感じだった。一日でも早い支配下登録はずっと頭の中で思っていた。試合に出ると決まってから、1軍で活躍する姿をイメージしていたので、緊張したけど自分のプレーはできたかなと思う。
 ―オフの間、どこを鍛えるか。
 まずはけがをしない体づくりと全てにレベルアップする。

子どもたちに交じってキャッチボールやノックを受ける滝澤選手。良き手本となった
子どもたちと一緒にダッシュし、体をほぐす滝澤選手

 ―走攻守全てか。
 まだまだレギュラーレベルではない。全てにおいてレベルアップしないと。守備も自信はあるけど、1軍クラスでは普通で終わってしまう。バッティングは最初は真っすぐしか狙っていなかったので打てたけど、試合を重ねるうちに変化球が増えて、その対応はまだできていない。(盗塁は)スタートの勇気が必要。けん制がきたら戻れるように帰塁の練習もしている。チャレンジしていきたい。
 2年目、3年目だけでなく、その後もずっとプレーするためには全てにレベルアップすること。将来的にレギュラーとして戦う姿をイメージしながらもっと頑張りたい。
 ―2軍でプロ初本塁打も出たが、打撃面の成果は。
 あの時はたまたまホームランを打ったが、相手ピッチャーが嫌がるようなヒットを打つことが僕のバッティングスタイル。上には上のバッターがいてかなわないので、自分の良さを出すためにはそういうバッターを目指している。
 ―プロですごいと思った投手は。
 みんなすごいが、スピードだけなら、巨人のビエイラ投手が一番速かった。
 ―シーズン通して1軍を経験し、精神的に学んだことは。
 良かったことも悪かったことも1回のみ込んで、同じ失敗をしないよう切り替えるのが一番。一年間フルで出続けている先輩はすごいなと思った。

帰郷後の取材で「すべてにレベルアップ」と記した

 ―1軍のやりがいは。
 勝利に貢献して、チームを勝たせるという、あの気持ちはめちゃめちゃ気持ちがいいし、忘れられない。
 ―笑顔で楽しそうにやっている姿が印象的だった。
 高校の時とは違った楽しさ。この空気は幸せだなと思いながらやっていた。好きな野球を仕事にできるのは幸せ。
 ―西武の印象は。
 超やりやすい。思っていたのと違い、みんな優しかった。
 ―ルーキー同士、みんな仲が良さそう。
 みんな優しくて、仲良くさせてもらっている。隅田(知一郎)さん、古賀(悠斗)さん、同級生、みんな仲がいいっす。
 ―オフの日は。
 野球を一切しないで体を休めている。先輩と買い物に行ったり、リフレッシュしている。
 ―松井稼頭央新監督からの言葉は。
 下で頑張れと、しっかり見ているからと言ってもらったので、それをモチベーションに頑張りたい。どこでも守る準備はしていく。
 ―地元上越への思いは。
 ずっと上越で野球をして、地元から甲子園という夢を持ってやっていた。お世話になった関根学園でこういう野球教室をしたいという夢もあったので、うれしかったし、貢献できたかなと思う。
 ―上越に帰ってきた実感は。
 寒いし、上越の空気はいいなと思った。
 ―地元で野球教室をした感想は。
 小学6年生のみんなと野球ができて、初心に帰ったというか、楽しかった。どううまく伝えるか、簡単な言い方なのかを考えて話したが、指導するのは難しいなと思った。
 ―市民や子どもたちへメッセージを。
 活躍している姿を見せること。それしかない。元気に活躍している姿、いい結果を見せられたらと思う。
 体が小さくてもできるところを見せて、夢や希望を与えられる選手になることが目標。小さい子どもたちの目標となるような選手を目指して頑張りたい。

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滝澤選手の守備の動画

◇滝澤選手、子どもたちとの〝対決〟の動画

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