修学旅行の道中、児童1人を名神高速PAに置き去り 福井県の小学校、トラック運転手が送り届ける

 修学旅行でバス移動中の福井県福井市の豊小学校6年男子児童1人が、休憩のため立ち寄った滋賀県東近江市の名神高速道路上り線黒丸パーキングエリア(PA)で取り残されたことが12月13日、福井市教育委員会への取材で分かった。男子児童は、PAにいたトラック運転手に滋賀県米原市の北陸道米原インターチェンジ(IC)付近のコンビニまで送り届けられ、約40分後にバスと合流した。引率教諭は児童たちが乗車する際、人数確認を怠っていた。

 修学旅行は10月27、28日に実施。初日は6年生78人がバス3台に分かれて京都府京都市内を観光後、福井県あわら市の宿泊施設に向かった。27日午後4時ごろ、休憩した黒丸PAで男子児童がバスに乗車しないまま出発。間もなく同級生が男子児童がいないことに気付き、引率教諭に知らせた。

 PAにいたトラック運転手が男子児童に声を掛け、学校に連絡。福井方面へ向かう別のトラック運転手が男子児童を乗せ、バスが待機していた米原市まで送った。男子児童の体調面に問題はなく、修学旅行は予定通り実施した。

 福井市教委は「休憩後の人数確認は欠かせない」とし「本来ならバスが黒丸PAまで戻るべきだった」と説明。校長ら管理職の判断なく、児童を送り届けてもらった点にも問題があったとした。教諭らに口頭注意し、同校には再発防止のため緊急時対応のマニュアルを見直すよう指導した。同校は12月16日に保護者説明会を開く。

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