【株式会社ジェイ・シス】感染症動向を地域別に毎週更新するアプリを幼稚園に無償配信開始

【2022.12.13配信】株式会社ジェイ・シス(東北大学共同研究チーム)は感染症の流行や予防対策の情報を配信する WEBアプリ「プレサイン」を、全国幼稚園の職員・児童・保護者向けに無償配信、配信先施設を順次、拡大している。同アプリは総合監修を東北大学環境・安全推進センター教授(呼吸器内科学)の黒澤一氏が務め、もともと有償提供する設定になっているアプリだが、洗剤ヤシノミシリーズなどで知られるサラヤの支援により幼稚園向け無償提供を実現しているもの。日本ヘルスケア協会の定期記者会見で株式会社ジェイ・シス顧問の佐藤民弥氏が講演、説明した。日本ヘルスケア協会では、医薬品などの領域に限らず多角的な分野のヘルスケアビジネスを支援している。

今後は産業医のいない中小企業での活用を提案

WEBアプリ「プレサイン」は、全国の都道府県が発表する感染症動向を地域別に毎週更新するほか、大学教授や感染症の専門医によるコラムや休日当番医の一覧を配信することで、感染症予防や早期の治療につながる情報も提供する。

同アプリは厚生労働省の「上手な医療のかかり方アワード」のコンテンツ部門で医政局長賞を受賞。昨今、情報が溢れかえってしまい信頼性ある情報に必ずしもたどりつけない環境下で、エビデンスのある情報を発信する工夫が評価された。

2022年8月からは、全国幼稚園の職員及び児童保護者向けに無料配信・運用を開始。現在保育園にも展開中という。都道府県の感染症動向は誰でも見ることができるが、データが細かすぎて一般の人には解釈が難しい。そこで、同アプリでは、「警報」中など、わかりやすい表現で表示している。

ジェイ・シス顧問の佐藤民弥氏によると、現在は幼稚園・保育園などへの無償提供を通して、さらに役立つ情報などについてエビデンスを構築していく考えだという。現在、提供先はすでに3000施設以上250 万以上のライセンスの発行に及ぶという。保育園や幼稚園の団体を介して、さらに無償提供を案内していく方針。
そのほか、現在、宮城県名取市では、市民が無償で利用している。

今後の展望について佐藤氏は、産業医のいない中小企業での活用も提案していきたいとした。
「感染症情報の把握・予防対策の提供を通して、従業員の方の健康増進に役立てていただきたい。今後は感染症に限らず健康の維持・増進に役立つ情報も付加し提供する情報を拡充していきたいと考えている」(佐藤氏)と述べた。

© 株式会社ドラビズon-line