江田島にグランピング施設オープン 元町役場をリノベ 1階には中華レストランや貸切風呂も 広島

テントやバーベキュー道具を準備しなくても気軽にキャンプ気分が味わえるグランピング施設が、初めて広島・江田島市にオープンしました。見学会があったのですが、その施設の場所とは…。

穏やかな瀬戸内海を背景に、屋上に真っ白なテントが設置された建物…。

住民や明岳 市長を招いて見学会が行われたのは、今月、オープンした「サンシャイングランピング江田島」。県内初、屋上でグランピングを体験できる施設です。

実は、この建物、1970年に建てられた旧沖美町役場です。合併後は、5年前まで沖美支所として活用されていましたが、その後、耐震性や老朽化などで休止状態が続いていました。

運営会社 トントン 李宇 社長
「ベッドが2や4つ、大きいのと小さいのですね。家族用とカップル用ですね」

施設を案内しているのは、運営会社の社長で中国人の李宇さん。広島市内で3店舗の中華料理店を経営しています。

しかし、コロナ禍の中、新たな事業として、県内ではまだ珍しいグランピングが体験できる施設を江田島で運営することにしました。

李宇 社長
「江田島市は海と緑があって、広島市からアクセスもいいし、ここでグランピングができたら最高だと思ったんです」

李さんは、江田島市から土地およそ1300坪と建物を合わせて1000万円で購入し、およそ5000万円かけてリノベーションしました。

李宇 社長
「こちらは、リノベーションで造ったので、たいへんだった。最初から市の物件で現状渡しだったので、何もない状態でいちから造ったのでたいへんだった」

屋上には、直径7メートルと5メートルのドーム型テントをそれぞれ2張りずつ設置、合わせて最大20人が宿泊できるということです。

テントの中には、ベッドにエアコンや冷蔵庫などが完備されているほか、各テントに専用のバーベキュースペースがあり、オーシャンビューをながめながら食事を楽しむことができます。

運営会社 トントン 李宇 社長
「江田島の良さを発信をしてもらえばね。人が人を呼んで、口コミっていうのが一番大きいですからね」

江田島市 明岳周作 市長
「いや、すばらしいなと思いますね。生まれ変わりました。沖美地区で大切に役場として使われていたこの庁舎そのものが、やっぱり統合されて合併をしてからですね、ずっと休止になっていたわけですね。今回、4月に李さんが、この江田島のためにも活気を作っていくということで取り組んでいただいて、このようになったので本当にうれしいですね」

また、グランピング施設のほか、かつて役場の窓口だった1階は中華料理が味わえるレストランに、建物に隣接していた倉庫跡はテントサウナがある貸切風呂に生まれ変わり、宿泊者以外も利用することができるということです。

見学した住民たち
「元役場のイメージがあるから全然、違うじゃないですか。少しでも誘客、江田島市に観光客なんかが来たらいいと思います」

「どんどん人が少なくなって、元気がなくなっているから、こういうのができて、人がどんどん来てくれるとうれしいですね、やっぱり」

運営会社 トントン 李宇 社長
「ここは、グランピングだけでなくて、複合施設になります。1階にはレストランもお風呂もあります。みなさん、ぜひ利用してもらえば、うれしいです」

― 江田島の今の魅力をそのままに、地元の活性化につながってほしいです。こちらの施設、上々のスタートらしく、年末年始は、ほぼ満室…。ただ、平日は、まだ空きがあるということです。

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